研究課題/領域番号 |
07555098
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
深津 晋 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60199164)
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研究分担者 |
長谷川 達生 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (00242016)
伊藤 良一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40133102)
小宮山 進 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00153677)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 間接遷移型半導体 / Si / Ge量子井戸 / SiO_2-波長共振器 / 自然放出制御 / 発光寿命 / 0次元閉じ込め / フォノン介在遷移抑制 / 仮想遷移 / SiGe歪混晶量子井戸 / キャビティ量子井戸 / フォノン介在遷移制御 / 時間分解測定 / 励起子効果 / 非フォノン過程自然放出 / 発光寿命短縮 / 誘導放出光発生 |
研究概要 |
本研究では、SiGe歪混晶量子井戸を利用してバンド間誘導放出光の発生を目指した。最終年度では、垂直共振器量子井戸を拡張し、多層エピタキシャルSi/SiO_2-波長共振器の作製に成功した。共振器垂直出射、端面出射の発光寿命には有意な差が認められ、自然放出光制御が間接遷移物質でも実現可能であることを示唆する結果を得た。 フォノン介在遷移の制御理論をさらに前進させ、3次元閉込め系における間接バンド解消を提唱した。これをSi/Geタイプ-II型量子井戸の自己形成量子ドットと組み合わせ、フォノン介在遷移をキャビティなしでも実現可能であることを始めて提唱、これを実験的に検証した。3次元島とハートレーポテンシャルで達成される0次元閉じ込め系での、完全フォノン遷移抑制を実現できることを直接的に示した。このほか、デバイス物理の観点から時間分解測定により、浅い閉じ込め系における引力“壁"の概念を創出、検証し、従来のポテンシャルブロッカの概念を刷新した。 さらに、へき開面を利用した共振器を作製し、自然放出モードTE,TM波の端面発射特性から非フォノン、フォノン発光に大きな差異を見出し、k-空間仮想遷移が両過程で異なることを発見した。また、SIMOX系縦型キャビティの利用により光キャリア分離閉じ込め構造での導波を容易にした。このほか、自由キャリア吸収は比較的弱いことを確認、遷移強度の弱さからバンド端縮小、励起子イオン化などが強励起下条件で顕著になることを実験、計算から確認した。 誘導放出は観測されなかったが、間接遷移とは選択則の異なるSi/Ge量子井戸励起子分子系でのゲインを示唆する結果を見出すとともに、間接遷移物質の本質を改変する技術を確立することができ、SiGe系レーザ構造における反転分布形成とそれに続くレーザ発振への確実な足がかりを掴んだ。
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