研究課題/領域番号 |
07555127
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小杉 幸夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (30108237)
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研究分担者 |
亀山 啓輔 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (40242309)
西川 潤一 東京大学, 医学部, 助教授 (00010322)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | PET / 画像融合 / ニューラルネット / 逆問題 / 不適切性 / MR画像 / セグメンテーション / 動的正則化 / 血流分布 / Position Emission Tomography / Brain / MR images / Neural Networks / Partial Voiume Effect / Network Inversion / Fusion |
研究概要 |
PET画像は、体内の代謝・血流量分布等を可視化できるため、脳梗塞・心筋梗塞などの診断のみならず、正常者の各器官における生理代謝機能の基礎研究分野においても重要な手段となっている。ところが、今までのPET装置では観測対象とする活性化部分微小体積中のカウントが周囲組織と平均化されることで低下する現象(部分体積効果)が現れ、計測の定量性がそこなわれていた。 本研究では、このようなボケを修復するためのデコンボリューション操作を逆問題解析用のニューラルネット構造で実現し、逆問題解析の際に現れる不適切性を、MR画像から得られる脳内構造(灰白質、白質、脳脊髄液等の分布)についてのアプリオリ情報、および同一組織、特に白質内では、血流量の空間分布は比較的滑らかに変わるという条件を加味して適切化することで解決した。特に、後者の滑らかさの表現としては、通常行われているTikhonovの正則化に対し「動的正則化」の概念を提案し、この種の逆問題解決に有効に機能することを基本的な逆問題、ファントムデータ、およびPET実データについて確認した。また、MR情報を有効に利用するためには、MR画像から、灰白質、白質等を切り出すいわゆるセグメンテーションの高精度自動化が必須技術となるが、本研究ではこの面についても種々の方式を検討し、脳のMR画像から灰白質、白質、脳室などの組織の認識・分離をBPネットを用いて自動化することが出来た。特に、MR画像から組織分離に有効な特徴量を抽出するにあたっては、ベクトル量子化と事後確率による評価法を組み合わせたVQCC法を提案し、より少ない素子数のネットワークで効果的に組織分類するための方針を明らかにすることができた。さらにはこの特徴量選択について遺伝的アルゴリズムを導入し、より適切な指標を短時間で選択できるようになった。 最後に以上の要素技術を統合することでMR画像とPET画像を融合するネットワーク動作の確認をおこない、その有効性を確認した。
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