研究課題/領域番号 |
07555154
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
地盤工学
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
松岡 元 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90027277)
|
研究分担者 |
山本 修一 (株)大林組, 技術研究所, 研究員
大和 真一 旭化成(株), 建材開発研究所, 室長(研究職)
吉村 優治 岐阜工業高等専門学校, 助教授 (30182827)
孫 徳安 名古屋工業大学, ベンチャービジネスラボ, 非常勤講師 (40262951)
YAMATO Sinichi Asahikasei Corporation, Institute of Technology, Chief Engineer
加藤 正司 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (10204471)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 粒状体 / 支持力 / 地盤 / 補強法 / アルミ棒 / 模型実験 / 動的荷重 / 粗粒材 / 斜面 / 円弧スベリ / 円弧すべり |
研究概要 |
1)斜面崩壊防止法に関してa)摩擦性材料(φ材料)である乾燥アルミ丸棒積層体(直径1.6mmと3.0mm,長さ50mm)ガラスビ-ス、豊浦砂、砕砂などを試料とした斜面崩壊の模型実験(傾斜箱の実験)を行い、φ材料の場合、円弧スベリではなく、表層スベリが引き金となって斜面の崩壊が生じること、その崩壊角度は低拘束圧(σ=0〜10gf/cm^2)下の内部摩擦角φに等しいことを見い出した。なお、この低拘束圧下てのせん断試験のために、上箱がなくて、荒いサンドペ-パ-を貼った載荷板を直接下箱の試料の下にセットする「簡易一面せん断試験機」を開発した。この試験機は、従来の一面せん断試験機の欠点を多くを除去している。なお、この試験機によるφの値は、改良した在来型一面せん断試験によるものとほぼ同じである。b)粘着成分を有する摩擦性材料(c、φ材料)である水で濡らしたアルミ丸棒積層体(直径1.6mmと3.0mm,長さ50mm),豊浦砂などを試料とした斜面崩壊の模型実験(傾斜箱の実験)を行い、c、φ材料の場合、円弧スベリのような斜面崩壊が起こり得ることを実証した。なお、この粘着成分cは水の表面張力による粒子間付着力によって生じたものである。同じ水で濡らしたアルミ丸棒積層体の簡易一面せん断試験によって、c、φの値(c=0.78gf/cm^2、φ=25′)を決定し、円弧スベリの安定解析を行ったところ、崩壊角度とスベリ面の深さの実測値をほぼ説明できるものであった。c)斜面崩壊の引き金となる斜面表層粒子の移動を止める補強法は、予想に反して極めて有効であることが実証された。また、その理由を検討するため、表層粒子数cm分を固定して、斜面上方の箱の部分に定着する条件のもとで安定解析を行ったところ、同条件下のアルミ丸棒積層体斜面の崩壊角度の大幅な上昇(実測値)を説明することができた。 2)支持力補強法に関してa)個別要素法(DEM)によって、“土のう"式支持力補強試験のシミュレーションを行い、“土のう"式支持力補強法のメカニズムを明らかにすると共に、補強地盤の支持力と“土のう"の張力との関係も見いだした。b)“門型基礎"による支持力補強法について模型実験を行い、門型基礎によって基礎下の地盤を抱え込むことによって支持力の増大をはかれることを明らかにした。現場への適用礼においても、よい結果が見られた。c)個々の粒子がバラバラで接着されていない粒状体の強度を高めるために、粒状体を包み込む「土のう」式支持力補強法に着目しているが、具体的な現場適用問題として、鉄道枕木直下のバラストを包み込む「土のう」式支持力補強法を考えた。実際の鉄道枕木の1/2スケールの模型支持力試験を、2次元アルミ丸棒積層体地盤と3次元の砕石地盤について行ったところ、静的・動的荷重に対して良好な補強効果が見られた。
|