研究課題/領域番号 |
07555192
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
高田 雅介 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (20107551)
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研究分担者 |
野口 祐二 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (60293255)
濱上 寿一 東京都立大学, 工学部, 助手 (30285100)
古曵 重美 (古曳 重美) 長岡技術科学大学, 技術開発センター, 助教授 (00261248)
ヒューブレヒツ ベン.ジ 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (60251849)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
19,100千円 (直接経費: 19,100千円)
1997年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1996年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
1995年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 水素ガスセンサー / 室温作動型 / 光検知方式 / Pd / WO_3 / Y / Pt担持 / 触媒作用 / Pdセンサー / Yセンサー / Pt坦持 / 二層構造薄膜 / 単離構造薄膜 / 非接触型 / 光透過率 / 光反射率 / Pbセンサー / 単層構造薄膜 / 二層薄膜構造 / 単層薄膜構造 / MoO_3センサー |
研究概要 |
本基盤研究では、研究の初期段階にある光検知式水素ガスセンサーに着目し、その実用化を図るためにセンサー材料の探索および室温における水素ガス検知特性の向上を重点的に推進してきた。まず、スパッタ法により作製したPd/WO_3二層薄膜において室温での十分な検知特性および繰り返し特性が得られた。また、色変化媒体としてMoO_3薄膜を用いることにより、低濃度の水素検知においてPd/WO_3二層薄膜を超える応答速度を達成することに成功した。さらに、Pd薄膜の透過率が水素雰囲気中で増加するという現象を初めて見い出し、Pd単層薄膜が室温作動型の光検知式水素ガスセンサーとして機能することを示した。この水素センサは、構造が簡単なだけでなく、応答速度が大きいという特長を有している。ところがこのセンサーにおいて、Pd膜の膜厚の増加は、感度を向上させたが、一方、耐久性の低下をもたらした。また、水素化した薄膜における脱水素反応が遅いため、センサの回復速度が小さいという問題点を抱えていた。本研究では、まず、Pd薄膜とガラス基板の間にバッファー層としての金属薄膜を設け、Pd薄膜の水素化に伴う表面形態変化を抑えることにより耐久性の向上に成功した。また、センサの回復特性において段階的な挙動が現れるという現象を見い出し、この回復挙動と水素脱離反応に伴うPd水素化物の相変化との関連性を明らかにした。回復速度を向上させるために回復速度に及ぼす吸着酸素の影響について検討した結果、回復時の雰囲気中酸素分圧の増加に伴い、表面における水の生成反応が促進されるために回復速度の向上がもたらされることを明らかにした。さらに、Pd表面上に微量のPtを担持させるという新規な方法により水素脱離反応を促進させ、回復速度を大幅に向上させることに成功した。一方、Pd/Y二層薄膜がPd単層薄膜と同程度の作動速度を有すると同時に非常に高い感度を示すことを見い出した。さらに、このセンサーは低濃度の水素ガスに対しても高い感度を示し、Pd単層薄膜が苦手としていた低濃度の水素検出にも適していることを明らかにした。
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