研究課題/領域番号 |
07555244
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
阪田 祐作 岡山大学, 工学部, 教授 (70032951)
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研究分担者 |
西野 博 大阪ガス(株), 開発研究所, 顧問(研究職)
UDDIN Md Az (UDDIN Md.Azh) 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (70263613)
武藤 明徳 岡山大学, 工学部, 講師 (00174243)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 炭素繊維 / 活性炭素繊維(ACF) / 高表面積炭素 / 分子ふるい吸着 / 細孔径分布 / 吸着容量 / 吸着速度 / ピッチ系炭素繊維 / 活性炭素繊維(ACF)の製造 / 炭酸ガスによる炭素賦活 / 分子ふるい炭素(MSC) / 炭素の不融化処理 / 細孔構造 / 吸着の速度と容量 / トリハロメタン(THM) |
研究概要 |
石炭ピッチ系炭素繊維を前駆体として、細孔径が1nm以下のサブミクロン孔領域で、均一細孔に径を制御した繊維状多孔質炭素(ACF)を高収率で調製する新プロセスの開発が本研究の目的である。原料炭素繊維の径が約16μmときわめて細いことが、従来の活性炭製造における炭化物賦活技術を援用できなくしている主要課題であることを明らかにした。具体的には、相反する要請である高表面積化と高収率を実現させながら、かつ均一径細孔構造を自由に制御・設計するためには、(1)酸化力制御の容易さに着目して炭酸ガスを賦活剤として選び、(2)賦活剤中に含まれる微量酸素をほぼ1ppm以下にまで除去すること、(3)賦活処理用加熱炉の温度均一性に留意することが、基本的に必要とされる課題であることを実証した。これらに基づき得られた結果は、次のようにまとめられる。 (1)所定賦活温度(850、900、950℃)における処理時間を幅広く設定し、繊維状多孔質炭素の製品収率と比表面積の関係を検討し、分子ふるい機能の基本特性である細孔径の均一性に優れ、その細孔径のみ異なる一連の炭素多孔体試料を調製するための製造条件を明らかにした。その結果、2800m^2/gの高表面積をもつ繊維状多孔質炭素を、42%の高収率で調製できた。これは2000m^2/gの製品を収率20%で生産する現行プロセスの生産性に較べて画期的である。 (2)酵素や窒素、炭酸ガス、亜酸化窒素、炭化水素(メタン、エチレン、n-ブタン、i-ブタン)など分子の形と寸法の異なる気体を吸着質とする分子プルーブ法(30℃)により、1気圧等温速度と吸着等温線(容量)を評価し、細孔径の均一性を明らかにした。 (3)飲料水浄化プロセスの課題である水溶液中の微量クロロホルムとフミン酸に着目し、その吸着速度と容量容量を測定し、表面積が約1200m^2/gの繊維状多孔質炭素が、低濃度条件下での吸着保持性能が特異的に優れることを明らかにした。
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