配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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研究概要 |
ポリチオフェン,ポリピロール,ポリアセチレンに代表されるパイ共役高分子は,合成,構造,物性の観点より,これまで活発な研究が展開されてきた.特に,その導電性,非線形光学特性等の特異な物性は,金属材料に代わる合成金属としての応用の可能性を示唆し,非常に興味深い化合物群とならしめている.しかし,この分野の更なる発展には,新しい構造,新しい電子構造を有するパイ電子系の構築が不可欠である.本研究は,含ケイ素環状共役ジエンであるシロール(シラシクロペンタジエン)環を新しいパイ電子系として捉え,高分子主鎖に導入した新規パイ共役高分子の開発を主目的とするものである.目標化合物として,ポリシロールの他,シロールとピロール,ベンゼン,ピリジン,アセチレン等の種々のパイ電子系との共重合体を挙げ,それらの化合物群の合成を検討してきた.また,得られた高分子の物性を分子構造,電子的特性,電気化学的特性などの分子本来の特性と導電性,非線形光学特性などの応用的特性との相関という観点で系統的に評価することにより,その応用への可能性について検討した.本研究で得られた成果は以下のようにまとめられる. (1)シロールピロールコオリゴマーの合成と物性(2)シロール-アセチレンπ電子系の構築(3)2,5位にチエニル基をもつ14族メタロールの合成と物性:中心元素のπ電子構造に及ぼす効果(4)新規シロール環合成法.1.テルロフェンを経由したシロール誘導体の合成(5)新規シロール環合成法.2.2,5-二官能性シロールの新規合成法の開発(6)2,5-ジアリールシロールの合成と物性(7)シロール誘導体の有機EL素子への応用(8)シロールボロン酸を用いたシロール-アレーン交互共重合体の合成(9)1,1-二官能性シロールの合成(10)ケイ素連結シロールオリゴマーの合成(11)ポリ(1,1シロール)およびシロール環状六量体の合成
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