研究課題/領域番号 |
07555298
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
土井 正男 名古屋大学, 工学部, 教授 (70087104)
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研究分担者 |
坂井 樹宏 英弘精機(株), 研究員
井上 昭夫 旭化成工業(株), 研究員
長屋 智之 岡山大学, 教育学部, 講師 (00228058)
折原 宏 名古屋大学, 工学部, 助教授 (30177307)
石橋 善弘 名古屋大学, 工学部, 教授 (00023052)
坂井 樹弘 英弘精機(株), 研究員
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
1996年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1995年度: 11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
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キーワード | 電気粘性効果 / 高分子液晶 / 非相溶高分子混合系 / レオロジー |
研究概要 |
平成7年度の研究により、2種類の粘度および電気的性質の異なる高分子を混合した系における著しい電気粘性効果の起源がほぼ明らかとなった。つまり、無電場下では粘度の低い高分子内にドロプレット状に分散した粘度の高い高分子が流動下で滑り合い、平均の粘性は低くなるのに対し、電場下ではドロプレットが電場方向に伸び、電極間にブリッジを形成するために平均の粘度が上がると思われる。 平成8年度においてはステップ電場を印加した時の剪断応力の過渡応答と流体に光を照射した時の透過光強度の変化を同時測定した。その結果、ステップ電圧を印加した直後に剪断応力は急激に増大し(第1モード)、その後緩やかに増大する(第2モード)ことが観測された。また、透過光強度は第1モードにおいて増大し、第2モードに入ってから最初は増大するが、極大をとり減少することがわかった。これらの結果と高速ビデオカメラによる直接観察からこれら二つのモードにおける以下のような構造変化の様子が明らかとなった。第1モードは、ドロプレットの急激な伸び、合体、電極間に亘るブリッジの形成に、第2モードはブリッジが太くなる過程に対応している。さらに、シミュレーションをおこない、ドロプレット変形の機構を明らかにした。 本研究により我々の開発した新しい高分子混合系電気粘性流体の基本的機構が明らかになった。今後これらの成果がこの流体の実用化に役立てられることが期待される。
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