研究概要 |
・風洞内の単独翼と風洞壁面スピーカーからなるモデルの低速・低周波数実験により曲げ・ねじり連成フラッタの音響擾乱による抑制と制御システムによるフラッタ発生限界風速の上昇が実現できることを立証した. ・高速かつ高周波数における実験検証を行うために,新たに既存の高速吹き出し風洞のノズル及び試験部を作り替えた.実験により設計目標の単独翼の曲げ・ねじり連成フラッター(フラッター臨界マッハ数0.345(118m/s)及びフラッター周波数160Hz)の実現を確認した.このモデルによるフラッターの音響的能動制御の実験検証は次年度に持ち越す. ・亜音速及び超音速直線翼列モデルの理論計算により,系統的なパラメータ解析を行い,アクチュエータの最適な振動モード,位置,幅,フラッター限界とフィードバックゲインとの関係を定量的に明らかにした. ・亜音速環状翼列モデルの理論計算コードを完成し,パラメータ解析を行った.特にアクチュエーターとして複数個のスピーカーをダクト壁に配列したモデルについても検討し,スピーカーの個数と必要ゲインとの関係を明確にした. ・本研究をさらに拡張して,インレットディストーション等との干渉によって発生する非定常空気力及び音波をアクチュエーターによって音響的に抑制する構想の研究を展開しつつある.この成果の一部は日本航空宇宙学会原動機・宇宙推進講演会(1998/1)において発表した.
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