研究課題/領域番号 |
07555325
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
橋田 俊之 (1996) 東北大学, 工学部, 助教授 (40180814)
ウィリ-リチャード ジョナサン (1995) 東北大学, 工学部, 助教授 (90261594)
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研究分担者 |
花野 峰行 (株)地熱エンジニアリング, 探査部, 研究員
北野 晃一 (財)電力中央研究所, 地質岩盤部, 主任研究員
渡辺 公雄 東北大学, 工学部, 助手 (00270819)
橋田 俊之 東北大学, 工学部, 助教授 (40180814)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
1996年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1995年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 地熱 / 高温岩体 / 貯留層 / 地下き裂 / 数値シミュレーション / エネルギー / フラクタル / マルチクラック / 水圧破砕 / 岩石熱水反応 / き裂 |
研究概要 |
次世代の地熱エネルギー利用技術のひとつとして注目されている高温岩体発電システムは、地殻岩体内の天然き裂群および水圧破砕により作成された人工き裂群を熱交換面として利用する。高温岩体からの熱抽出の評価には、このき裂群分布および循環流体の流れの把握およびそれに基づく数値解析が必要である。 本研究では、まず、現在明らかになりつつある地下き裂群のフラクタル的な特徴を調査し、その結果に基づいて高温岩体貯留層の数値モデルを構築した。次に、このモデルを基に、貯留層内の流体および熱移動の解析が可能な数値シミュレーションプログラムを作成した。また、流体の流れを支配するき裂の幅に大きな影響を与えるものとして、岩石熱水間の力学的および化学的相互作用を取り上げ、その影響も組み入れた。力学的相互作用に関しては、岩石力学の基礎理論より、地殻応力とき裂内の流体圧力から各き裂の開口幅およびせん断滑りの計算を可能とした。化学的相互作用に関しては、実際のき裂内での岩石熱水相互作用を模擬できる、高温高圧岩石熱水反応装置を開発し実際に実験を行うことにより、岩石と熱水間の反応法則を求めた。特に、岩石熱水間の反応速度を温度と流速の関数として導き出し、数値シミュレーションプログラムへの組み込みを容易にした。 このシミュレータを用いて、現在(財)電力中央研究所が秋田県雄勝町で実験を行っている高温岩体フィールドの実際の循環試験の評価を行った。この結果、実際に循環試験が行われた150日間の生産熱水の温度変化を良く模擬することができ、確率論的ではあるが約10年間の生産熱水の温度変化を予測することができた。
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