研究分担者 |
三村 昌泰 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50068128)
友枝 謙二 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)
岡本 久 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (40143359)
今井 仁司 徳島大学, 工学部共通講座, 教授 (80203298)
高橋 大輔 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (50188025)
中村 正彰 日本大学, 理工学部, 助教授 (00017419)
木田 重雄 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 教授 (70093234)
河原田 秀夫 千葉大学, 工学部, 教授 (90010793)
四ツ谷 晶二 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60128361)
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研究概要 |
研究代表者池田は,反応拡散方程式系の並列計算スキームの有限要素法によるコーディングを完成した.これは領域分割法と前処理付き共役勾配法に基づくものである.領域を分割することにより生成される内部界面では整合しない三角形分割も許されるモルタル法のような手法もあるが,我々は分かり易さを前面に押し出す方針を採用した.その結果,三角形分割は内部界面において整合条件を満たさなければならないが,通常の有限要素法と同一の数値計算結果が得られるという特徴を備えている.大腸菌のある種の変異株が,複雑な過程を経て,形成するストライプ・スポット状のパターンの並列計算を行い,並列スキームがほぼ予定通りに機能することを確認した.研究分担者三村は,反応拡散系と界面ダイナミクスの数理解析を分担し,発熱反応拡散系に現れる時空間パターンの特異極限解析と計算機シミュレーション,競争拡散系に現れる棲み分けパターンを捉えるための界面ダイナミクス法の導出,活性抑制因子反応拡散系に現れるパルスダイナミクスの数理解析,バクテリアコロニーの時空間パターンのモデル化とその計算機シミュレーションを行った. 渦と乱流場に関しては,岡本が水の波の数値計算および渦層の巻き上げの数値計算において重要な貢献を行い,木田が渦構造の同定と抽出,管状渦と剪断流の3次元相互作用の2点を中心に詳細な研究を行った.高橋はすべての独立変数と従属変数を離散化する超離散化法の理論を交通流モデルおよびソリトン系に応用することに成功した.今井は自由境界問題の高精度数値解法の開発と応用,ポアソン方程式の差分離散化法およびSOR法の収束率などの研究を,友枝は多孔質媒体を流れる流体によって形成される浸透領域のダイナミクスなどの研究を推進した.
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