研究課題/領域番号 |
07555385
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
吉川 邦夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (70134848)
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研究分担者 |
大西 宏司 (株)ニッカトー, 技術本部・研究開発部研究開発課, 課長(研究職)
末包 哲也 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (30262314)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 石炭灰 / スラグ / 充てん層 / セラミックス球 / 高温フィルター |
研究概要 |
本研究では、石炭に含まれる灰分を高温で捕獲できる新たなフィルターとして、高温の燃焼ガス中に溶融状態で存在する灰分(スラグ)の微粒子を球状の耐熱性セラミックス(ペブル)の充てん層に導いて、慣性衝突により高効率で捕獲し、溶融状態のまま抜き出すことが可能な高温フィルターを構想した。 この構想の実現可能性を実証するために、天然ガスの高温の燃焼ガス中に石炭のフライアッシュを吹き込み、溶融させて、石炭溶融スラグの微粒子を含有する燃焼ガスを生成させて、耐火物で構成されたペブル充てん層フィルターに導くホットモデル実験を実施した。その結果、スラグの固着による目詰まりなどを生じさせることなく、連続的にスラグ微粒子を捕獲・抽出することができ、それと同時に、97%という高い捕獲効率が得られることも示し、常温下で油滴を用いて行ったコールドモデル実験に基づいて予測される捕獲性能が、高温下でも実際に得られることを実証した。 本研究で提案する高温フィルターの実用化にあたっては、高温の溶融スラグと接触するペブルの耐久性が問題となる。そこで、1800℃まで昇温可能な電気炉を用いて、石炭溶融スラグに対するペブル材料の耐食性を調べた。その結果、フィルターの動作温度を1600℃程度以下に抑えれば、高純度アルミナ材料が良好な耐食性を示すことがわかった。 本研究では最後に、上記の充てん層フィルターを効果的に組み込んだ石炭火力発電システムを検討し、高温空気燃焼技術との組み合わせにより、画期的な低公害高効率の発電システムが構成可能となることを示した。
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