研究課題/領域番号 |
07555411
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
吉川 明彦 千葉大学, 工学部, 教授 (20016603)
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研究分担者 |
北村 昌良 新日本無線(株), ATセンター, 所長
賈 岸偉 千葉大学, 工学部, 助手 (90280916)
小林 正和 千葉大学, 工学部, 助教授 (10241936)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 化合物半導体 / II-VI族化合物 / ZnSe / 光プローブ / MOVPE / 青色発光デバイス / 表面光干渉法 / 反射率差法 |
研究概要 |
本研究ではワイドギャップII-VI族化合物のMOVPEにおいて、アルゴンイオンレーザとヘリウムネオンレーザを用いた複合光励起・プローブ成長系を作製し、成膜過程および光励起効果のその場観察によって、成膜過程および不純物の取り込み機構について検討し、有効な知見を得た。なお、光プローブ法としては表面光干渉法(SPI)及び反射率差法(RD)の両方についてその特徴を生かして検討を行った。また、光MOVPE法で成長した窒素ドープZnSe膜を熱処理することによりp形伝導制御についての検討を行い、有用な知見を得た。 まず、Zn原料にジメチル亜鉛、Se原料にジメチルセレンの有機原料のみを用いたZnSeの光MOVPE成長系の反射率差法(RD)によるその場観察において、以下のことを明らかにした。(1)Zn原料供給後とSe原料供給後の各成長表面構造が異なること。(2)p形ドーパントである窒息原料種は、(1)で述べた各成長表面に吸着すること。このことから、本研究で用いた窒息原料は表面への付着係数が大きいため、高キャリア濃度のp形伝導膜の作製できているものと確認できたこと。 次に、光MOVPE成長ZnSeのp形伝導制御において、以下のことを明らかにした。(1)ZnSe膜への窒素ド-ピングにおいて、光学的特性及び結晶性の変化から、窒素原料の供給量を多くすることにより窒素が多く取り込まれる傾向が得られたこと。(2)窒素ドープZnSe膜に熱処理を施すことにより、膜の光学的特性及び結晶性が改善され、特に光学的特性の変化から、膜中の窒素アクセプタが活性化している傾向が得られたこと。 このようにII-VI族化合物半導体のMOVPE成長において、光励起および光プローブが成膜プロセスの制御とリアルタイムの解析・評価手段として有効であることを示し、II-VI族化合物の成膜・伝導性制御についての有効な知見を得た。
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