研究課題/領域番号 |
07555444
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東畑 郁生 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20155500)
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研究分担者 |
吉嶺 充俊 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80251338)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 砂 / 大変形 / せん断 / 顕微鏡 / せん断帯 / ダイレイタンシー / 微視的観察 / 定常状態 |
研究概要 |
せん断破壊後の大変形域までを対象にした新しい砂のせん断試験を装置を開発し、その性能を実証した。この装置では、従来すべり面と呼ばれてきた破壊現象を直接顕微鏡で観察することができる、という特長がある。 本装置は直方体型の砂供試体を平面ひずみ条件でせん断する。供試体内部に負の真空圧を供給することによって有効拘束圧を実現する。その結果、従来の三軸圧縮試験装置などで見られた圧力室が不要となり、供試体に顕微鏡を接近させることができる。また直方体型供試体の一面を透明なアクリル板で覆ったので、砂粒子の運動を明確に顕微鏡観察することができる。本研究ではCCD素子を搭載したディジタル式顕微鏡を使用したので、記録画像をコンピュータ解析することも可能である。 砂の大変形実験を行ない、次のような成果を得た。まず、ピーク強度発現以前の砂粒子の運動は、隣接間隙への落ち込みである。そしてこれは供試体全体に一様に起こる。次にピーク強度に達した頃から供試体の変形は局所に集中し、これが従来すべり面と呼ばれてきた。実際には面ではなく、粒子の直径10個内外分の領域で粒子のずれ運動が盛んになることが、本研究で観察できた。この領域のことをせん断帯と呼ぶ。せん断帯の内部ではずれ運動だけでなく、粒子の回転も激しい。回転は一方向に限らず、正負両方面へ不規則に起こっている。またダイレイタンシーにともなう体積膨張も、せん断帯の内部で激しいことが観察できた。
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