研究課題/領域番号 |
07555477
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
宮崎 亨 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (70024213)
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研究分担者 |
脇門 恵洋 (株)愛知製鋼, 研究開発部, 部長
守屋 健 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40029525)
小山 敏幸 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (80225599)
小坂井 孝生 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80110253)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 非線形 / 相変態 / 相分解 / スピノ-ダル分解 / 拡散方程式 / カオス / 分岐 / パターン形成 / 非線型 |
研究概要 |
弾性拘束下における組織形成は、弾性拘束が長範囲力であるがゆえに、広範囲の形成組織間の相互作用が現象を支配する協力現象であり、理論解析が極めて困難な現象である。近年、このような複雑な協力現象を解析する手段として計算機実験が多く試みられるようになった。我々は以前、Cahn-Hilliardの非線形拡散方程式に基づく相分解シミュレーション法を開発したが、本研究ではさらに計算理論を高度化し、弾性異方性の効果のまでも取り入れた「Khachaturyanの拡散方程式に基づく計算機シミュレーション法」を開発した。この新手法は、近年、Khachaturyanらが提案した相分解の計算法を、実在の合金に適用できるよう改良した成果である。しかし、この計算法では、弾性異方性効果は導入できたが、弾性拘束下における組織形成におけるもう1つの主要問題である弾性不均一場(弾性率の局所濃度依存性)の効果は考慮されていなかった。本研究では、さらにこの点まで考慮に入れた「離散型非線形拡散方程式に基づく計算機シミュレーション法」をも開発した。この手法は、Cahn-HilliardおよびKhachaturyanの非線形拡散方程式に基づく計算法を融合発展させたものである。計算の結果、変調構造の形成、析出粒子サイズの均一化、析出粒子の分裂現象、弾性異方性の効果、弾性率不均質性の効果など、これまで種々の合金系で実験的に認められた弾性拘束下にける特徴的な組織形態変化が、全て計算から導かれた。これほど高精度の計算機シミュレーションは世界的にも初めてであり、これによって、弾性拘束下における組織形成過程を計算機実験から非常に正確に解析する方法論を確立することができた。また以上のシミュレーション結果を基に、映像データをワークステーションおよびビデオ関連機器を用いて編集し、相分解研究・教育用ビデオを制作した。
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