研究課題/領域番号 |
07555526
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
材料加工・処理
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
里中 忍 熊本大学, 工学部, 教授 (40128278)
|
研究分担者 |
河野 勇造 OBARA(株)技術部, 主任研究者
白川 英観 熊本大学, 工学部, 助手 (00295122)
西 健治 熊本大学, 工学部, 助手 (40244107)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | スポット溶接 / 赤外線サーモグラフィ法 / エネルギパルス法 / 分光分析 / 接合径 / 接合強度 / インライン計測 / インプロセス計測 / サーモグラフィ法 / 赤外線 / 画像処理 / コロナボンド / ナゲット |
研究概要 |
本研究ではスポット溶接部の品質、信頼性を短時間に、非接触、非破壊的に評価できるインライン、インプロセス計測法の開発や信頼性評価のための強度推定法を明らかにすることを目的として、光計測を利用した以下の品質評価法の検討を行った。得られた主な結果は以下の通りである。 1.赤外線を利用したスポット溶接部の非接触、非破壊検査技術の開発 溶接終了後のインライン計測を目的として、通電加熱を利用したエネルギーパルス法を用いて、接合径を推定するスポット溶接部の赤外線サーモグラフィ法を試みた。その結果、通電加熱によるサーモグラフィ法は接合部の抽出に有効であり、画像処理によって最高温度位置から求めた接合径は超音波測定によるコロナボンドの接合径とよく一致し、0.1秒の測定時間、2.5秒の画像処理時間が実現できた。 2.分光分析を利用したスポット溶接部の品質評価法の開発 溶接中のインプロセス品質評価を目的として、溶接中の接合部の分光分析を利用する二つの方法を検討した。表面における800〜1000nmの範囲の分光分析を用いる第一の方法では、測定環境の影響を受けずに、発光強度から接合径を推定することが可能であったが、接合径の推定には板厚、接合材料を考慮する必要があり、また測定条件としては短い保持時間(溶接条件)に限られることが明らかになった。一方、電極に検出用のファイバーを埋め込んで接合内部を分析する第二の方法では、測定環境や溶接条件の影響を受けずに接合径を推定できることが超音波測定結果との比較から明らかになったが、測定のために電極に設けた小孔が溶接部に突起を発生させることになり、検出部の改良が必要となった。 3.スポット溶接部材の信頼性を確保するための強度推定法 上記の方法で測定された接合径を用いて、多点スポット溶接部材の信頼性を強度から評価する方法も検討した。その結果、スポット溶接構造物の強度に影響を及ぼす因子としては板厚、板幅、材質、接合径、スポット溶接のピッチおよび配置があり、多点スポット溶接部材の強度はこれらの因子を考慮して、多点スポット溶接を構成している多数の単点スポット溶接要素の強度の総和で求められること明らかにした。実験値と比較した結果、±5%程度の精度で推定できることが明らかになった。
|