研究課題/領域番号 |
07555579
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
太田 敏孝 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (30135412)
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研究分担者 |
小石 眞 日本セラミックス(株), NC工場, 工場長
片桐 成人 リンナイ(株), 開発部, 研究員
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | セラミックス / リン酸ジルコニウムカリウム / 熱膨張 / バーナーヘッド |
研究概要 |
ガス機器製品の重要部品の一つであるバーナーヘッドには、現在、黄銅が使用されている。しかし、腐食、変形及び変質などの耐久性に問題があり、セラミックスのような高温耐久性に優れた材料が求められている。この要求に応えるため、セラミックス製バーナーヘッドが開発されているが、多孔質性であるため、材料強度という点では問題が残されている。本研究では、優れた耐熱衝撃性を示すゼロ膨張のリン酸ジルコニウムカリウム、KZr_2(PO_4)_3(KZP)を用いて、バーナーヘッドの開発を試みた。 KZPは、安価な大量生産をめざして種々検討した結果、工業用リン酸ジルコニル(ZrO)_2P_2O_7にリン酸二水素カリウム(KH_2PO_4)を当モル混合し、1200〜1300℃にて2時間焼成することにより、単一相として合成した。これに、より低温で安定な焼結性を与えるため、MgOを1〜5wt%、SiO_2を1〜5wt%添加し、焼結温度としては、1250〜1350℃の範囲とした。成形方法としては、泥獎鋳込み、乾式プレス、湿式プレス、CIP、射出成形等を検討し、また、バーナーヘッドの形状をハイカロリーバーナーとし、量産を想定したことながら、半乾式金型プレス成形法を採用した。結合剤としてセルナSE-604(中京油脂製)を用い、エタノール系で行った結果、30wt%の添加で、欠損及び顆粒痕等も見られず、良好な成形体が得られた。また、焼結後も、大きな反り及び変形などの焼成不良は全く認められなかった。嵩密度は3.126g/cm^3で、相対密度として約97%と緻密なセラミックスがえられ、このKZP製バーナーヘッドは800℃からの水中急冷にも耐える優れた耐熱衝撃性を示した。
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