研究課題/領域番号 |
07555594
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
田中 康之 東京農工大学, 工学部, 教授 (80015114)
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研究分担者 |
河原 成元 東京農工大学, 工学部, 助手 (00242248)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 天然ゴム / 脱蛋白化 / 酸化分解 / エポキシ化 / グラフト共重合 / テレケリック液状ゴム / 脱蛋白天然ゴム / ラテックス / 液状ゴム / ゲル生成 / レドックス開始剤 / グリーン強度 / 蛋白分解酵素 / 振とう酸化分解 / レドックス系開始剤 / グラフト化 |
研究概要 |
天然ゴムラテックスを蛋白分解酵素と界面活性剤で脱蛋白化することによりゴムの窒素含有率は0.38%から0.02%以下に低下した。天然ゴムの強度は蛋白質を除去しても変化しないが、粘度は低下し加工性や耐久性は向上した。密度、ガラス転移温度、融点、結晶化速度などの熱的性質は、蛋白質を除去しただけではほとんど変化しなかった。PCAおよびELISAテストにより、本手法による脱蛋白天然ゴムはアレルギー反応を起こさないことが証明された。 脱蛋白天然ゴム(HDPNR)ラテックスにラジカル開始剤とアルデヒドを加えて振とう酸化分解を行うことによりゴム分子鎖の切断を行った。HDPNRラテックスに過流酸カリウムとプロピオンアルデヒドを加えて60°Cで5時間振とう酸化分解を行った場合、極限粘度([η])は7.2から0.5に低下した。未処理の天然ゴムラテックスでは[η]はわずかに減少するだけだった。ラテックスでの低分子化にはラテックス濃度や界面活性剤の種類はほどんど影響しなかった。IRおよびNMR測定から、低分子化されたゴムは末端にアルデヒドとケトンを有するテレケリック液状ゴムであることが明らかにされた。 DPNRラテックスのスチレンとのグラフト共重合化を有機レドックス系開始剤のtert-butyl hydroperoxide(TBHPO)-tetraethylenepetamine(TEPA)を用いて30°Cでおこなった。グラフト共重合におけるスチレン含有率とグラフト効率は開始剤濃度に依存し、濃度が2.6×10^<-3>mol/lのとき最も大きな値を示した。グラフト共重合体のacetone/2-butanone(3:1)混合液による抽出物のオゾン分解生成物をGPC測定することにより求めたグラフトポリスチレンの分子量は開始剤濃度に依存して大きくなった。DPNRラテックスと未処理の天然ゴムラッテクスをグラフト共重合したとき、得られたゴムのスチレン含有率、グラフト効率、グラフト鎖の分子量、グラフト点の数が両者で異なるのは、天然ゴムの蛋白質を完全に除去したことによるものであると推定した。
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