研究課題/領域番号 |
07555599
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
井上 祥平 東京理科大学, 工学部, 教授 (20010762)
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研究分担者 |
柳ケ瀬 昭 三菱レイヨン(株), 中央研究所, 主席研究員
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1996年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 金属ポリフィリン錯体 / アルミニウムポルフィリン錯体 / メタクリル酸メチル / メタクリロニトリル / リビング重合 / ブロック共重合 / ブロック共重合体 / リビングポリマー / ポルフィリン錯体 / メタクリル酸エステル / アクリル酸エステル / 重合 / 付加重合 |
研究概要 |
異なるポリマー鎖部分を同一分子内にもつブロック共重合体には新しい性質のポリマー材料としての期待がかけられるが、その合成のためのリビング重合には適切な開始剤の選択が必要である。我々はすでに、金属ポルフィリン錯体が多様なモノマーのリビング重合の優れた開始剤であることを見出して来た。本研究は、工業的に重要なポリメタクリル酸メチルの新しい用途を開拓することを念頭において、メタクリル酸メチルと他のモノマーとのブロック共重合体を合成する方法を確立することを目的とした。その結果、アルミニウムポルフィリン錯体を用いることにより、メタクリル酸メチルと他のメタクリル酸エステルのブロック共重合体の合成、メタクリル酸メチルとアクリル酸エステルのブロック共重合体の合成、そしてメタクリル酸メチルとメタクリロニトリルのブロック共重合体の合成に成功した。メタクリル酸メチルと他のアクリル系モノマーのブロック共重合体の合成において各ブロックの鎖長を制御することは、モノマー間の反応性の差異などのため必ずしも容易でないが、アルミニウムポルフィリン錯体によるリビング重合を用い、反応条件を適切に設定することにより、これらのブロック共重合体を再現性よく合成する手法を確立することができた。合成したブロック共重合体の中で、メタクリル酸メチルとメタクリロニトリルのブロック共重合体の性質はことに興味深く、適当な溶媒の中では異なる構造のブロックがそれぞれ集合しミセルを形成する挙動が観察された。この挙動は溶液の温度にも依存し、適当な条件で溶液をキャストして得られたフィルムにはミクロ相分離構造が形成され、このブロック共重合体が興味ある性質・機能を示すことが示唆された。
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