研究課題/領域番号 |
07555632
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
設計工学・機械要素・トライボロジー
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
吉本 成香 東京理科大学, 工学部・機械工学科, 教授 (80096718)
|
研究分担者 |
高橋 明義 コパル電子株式会社, スキャナ事業所研究班第一グループ, リーダー
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | 動圧軸受 / レーザスキャナ / 真空ポンプ / 省電力 / ポンピング効果 / 溝付軸受 / LASER SCANNER |
研究概要 |
本研究では、高速回転レーザスキャナにおいてポリゴンミラーの風損を低減し、モータ駆動電力の減少を図るために、溝付き空気軸受のポンピング効果を利用してハウジング内を真空にする手法を提案した。そしてこれまでの研究をもとに、最適なポンピング特性と支持剛性を持つ真空ポンプ機能付きヘリングボーン溝付き軸受を設計製作し、これらを実際のレーザスキャナモータに組み込んだ。本研究では製作したレーザスキャナモータを用いて高速回転試験とレーザ光の走査試験を行った。高速回転試験では、回転軸の振れおよび安定性、容器内圧力の減少過程と最小到達圧力および容器の温度上昇と消費電力の測定を行った。またレーザ光の走査試験では、騒音、面倒れ変動、ジッタの測定を行った。その結果、以下のような結論を得た。 (1).ミラーを35000rpmで回転させる場合の消費動力は、空気中でミラーを回転させた場合に比べ1/3にできることが実験的に明らかになった。また温度上昇についても、空気中回転に比較し、3/5程度まで低下させられることが明らかになった。容器内圧力については、35000rpmで0.1気圧程度まで低下させることができた。 (2).試作したレーザスキャナの騒音、面倒れ変動値、ジッタはいずれも従来の大気中で回転するレーザスキャナに比べ小さい値を示した。このことから試作したレーザスキャナは、ハウジング内を真空とすることにより、ミラーの攪拌による空気の乱れを小さくし、騒音、面倒れ変動およびジッタを低減できることが明らかとなった。 以上、試作したレーザスキャナの高速回転試験およびレーザ光の走査試験を行った結果、提案するレーザスキャナは省電力型の高速高精度レーザスキャナとしてきわめて有用なことを確認した。
|