研究課題/領域番号 |
07555658
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
梅本 実 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (90111921)
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研究分担者 |
難波 茂信 (株)神戸製鋼所, 材料研究所, 研究員
小松原 望 住友金属工業(株), 鉄鋼技術研究所, 主任研究員
友田 陽 茨城大学, 工学部, 教授 (90007782)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | リサイクル / 鋼 / 構造材料 / 強度 / パ-ライト / 組織 / 熱力学 / 相変態 / 材料強度 / 変態 / 駆動力 / 結晶粒界 / 転位 / 強度予測 |
研究概要 |
本研究はリサイクルに適した鋼種(エコスティール)の選定基準を示し、具体的化学組成と要求される機械的特性を満足するための製造方法の提案を行うことを目的として行った。得られた主な成果は以下のようである。 1)鋼材の化学組成・熱処理条件と機械的特性の関係を定量化した。 リサイクルに適した単純組成のFe-C-Si-Mn鋼について、機械的特性(応力-歪曲線、YS,TS,均一伸び、破断伸び)と化学組成、熱処理条件との関係を重回帰法により求めた。求めた式を使って任意の単純組成の鋼種について、任意の熱処理を施した場合の機械的特性を計算する方法が確立した。 2)材質を予測する新しい方法として材料強度熱力学を提案し、その有用性を実証した。 材料の強度を決定しているのは組織の自由エネルギーであり、強度は組織の自由エネルギーの平方根に比例することを見出した。組織の自由エネルギーはその組織が相変態で形成される場合には相変態の駆動力の大きさと一定の関係にある。したがって相変態の駆動力から材料の強度を予測し得ることを思いついた(材料強度熱力学と命名)。パ-ライト鋼の変形応力と変態の駆動力の平方根の相関を調べたところ予想通り非常に高い相関が見出された。得られた相関係数は組織観察から得た因子を基に計算されたものよりはるかに高いものであった。ベイナイト鋼、マルテンサイト鋼についても変態の駆動力と強度の関係を表す式を求めた。
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