研究課題/領域番号 |
07556012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
桜井 直樹 広島大学, 総合科学部, 教授 (90136010)
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研究分担者 |
和田 直樹 松下寿電子工業, 開発研究所, 技師
山本 良一 帝塚山短期大学, 食品, 教授 (10047384)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 果実軟化 / 細胞壁 / 粘弾性 / 音波 / レーザー光 / ドップラー効果 / エチレン / 応力緩和法 |
研究概要 |
本年度の研究成果は次の通りである。 (1)キウイを用いた実験により、強制的に果実に振動を与えた場合、直接果皮に反射したレーザー光でドップラーシフトを測定することができることが分かった。 (2)振動の強弱を5〜2000Hzまでモニターしたところ、いくつかの共鳴周波数が観察できた。またこの共鳴周波数はリンゴでは報告されているように軟化すると低周波数側にシフトすることが観察された。ただしこの低下は、リンゴなどでは明瞭に観察できるが、その他の果実の中には、必ずしも明瞭でないものがあり、共鳴周波数の移動を全ての果実の軟化の指標にはできないことが分かった。 (3)与えた波形の位相のずれを測定したところ、軟化の進んだ果実ほど位相のずれは進むことが分かった。この軟化と位相のずれの相関は、モモ、ナシ、ミカンで観察された。 (4)ミカンではス上がりと正常なものを測定したところ、位相のずれで両者が識別できることが分かった。 (5)加速度ピックアップを加振機のステージにとりつけ、その信号とレーザーの信号を相殺すると、信頼できる振幅の絶対値が測定できることが分かった。 以上の結果より、レーザー光を用いた果実軟化の測定はこれまで研究されたどの方法よりも優れており、果実の軟化の程度を非破壊・非接触で測れる極めて優れた方法であることが証明できた。今年度までには、この測定値をアルゴリズムとして計算させ、実際の果実選定機を試作することができなかったが、松下寿電子工業では引き続きアルゴリズムの完成と選定機の試作を目指すこととなった。
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