研究課題/領域番号 |
07556032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
古田 武 鳥取大学, 工学部, 教授 (10026164)
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研究分担者 |
豊見 昭 栗本鉄工所(株), 化工機技術部, 課長
川崎 賢一 富山県食品研究所, 食品加工課, 課長
森田 康文 富山工業高等専門学校, 物資工学科, 助手 (50259842)
吉井 英文 富山工業高等専門学校, 物資工学科, 助教授 (60174885)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | シクロデキストリン / 包接 / 高度不飽和脂肪酸 / 混練 / トリグリセリド / 包括 / 自動酸化 / ドコサヘキサエン酸 / エイコサペンタエン酸 / 包接複合体 / 脂質酸化 |
研究概要 |
ドコサヘキサエン酸(DNA)を高含有する魚油、およびエイコサペンタエン酸(EPA)等の不飽和脂肪酸(PUFA)エステルを、シクロデキストリン(CD)等により包接粉末化した。酸化反応の反応工学的解析と水産練り魚肉への応用を検討し、以下の結果を得た。 1.液体状PUFAエステルの酸化反応を解析した。n-3系PUFAは未酸化率が0.5以上で自触媒反応により酸化が進行し、0.5以上では1次反応的であった。n-6系PUFAは未酸化率に無関係に酸化反応は自触媒的であった。更に、DHA含有約50%のDHA魚油(DHAオイル)の自動酸化反応を過酸化物価(POV)で測定した。酸化反応は0次反応であった。 PUFAエステルとα、βおよびγ-CDの包接粉末を2軸混練機を用いて調整し、PUFAエステル量(包接率)を、X線回析およびガスクロマトグラフで測定した。また2次元NMRによりEPAエステルとα-CDとの包接状態を分子レベルで調べたところ、エステル部分がCDの分子空洞内に包接されていた。同様の手法でDHAオイルとCDとの包接粉末を調整し、DHA包接率をTLC分析、X線ディフラクトグラムにより求めた。包接率はDHAエステルの場合とほぼ同一の値であった。 3.EPAエチルエルテルと各種CDとの包接粉末の耐酸化特性は、液体EPAエステルに比して著しく向上したが、CDの種類による差がみられた。糖質を添加して未包接EPAを被覆し、酸化安定性を向上させる手法を検討した。このハイブリッド粉末の耐酸化特性は、特にβ-CD包接粉末で著しく向上した。 4.DHAオイルとCDとの包接粉末は、DHAオイルに比して著しい耐酸化特性を示した。このDHAオイル粉末をカマボコに添加し、機能性食品への応用の可能性を検討した。α-CDで粉末化したDHAオイル粉末のPOVは、20日間の冷蔵貯蔵期間中ほとんど変化しなかった。
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