研究課題/領域番号 |
07556041
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
奥山 剛 名古屋大学, 農学部, 教授 (00023482)
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研究分担者 |
加藤 猛雄 大建工業(株), 開発部, 研究員
吉田 正人 名古屋大学, 農学部, 助手 (30242845)
鈴木 滋彦 静岡大学, 農学部, 助教授 (40115449)
山本 浩之 名古屋大学, 農学部, 助教授 (50210555)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | ラドン / 建築内装材 / 木質建材 / ラドンシーラント / ラドン低減率 / 拡散係数 / 活性炭 / 石膏 / ラドン拡散係数 / MDF / アクリル樹脂系塗料 / ラドン吸着 / 室内放射能 / 内装材 / 木造住宅 / 電離箱 / 無機建材 |
研究概要 |
コンクリートやある種の無機建材からは、放射能を有する気体であるラドンが散逸し、気密性の高い室内に滞留する。高い濃度の住宅に長時間生活することによって放射能被曝が高くなり、肺ガンなどの健康障害を引き起こすとされている。 本研究では、建築内装材として木材を使うことによって、コンクリートなど無機建材からのラドン散逸を阻止するための基礎研究である。ラドンの平均半減期は約40分であるため、無機建材から発生したラドンが木質建材を拡散する間に放射能を弱めることを期待するものである。測定は、2つの方法で行われた。一つは、ラドン散逸が大きい無機建材板に木質材料を密着させた試料をデシケータにいれ、その中のラドン濃度をカップ法で測定するもの。他は、ラドン線源を入れた容器と、入れない容器を被測定材料で仕切り、両室のラドン濃度を測定し、比較するものである。その結果、1、ラドン透過中のラドン低減率は材料の厚さが増すほど大きくなる。低減率は、針葉樹合板、ラワン合板、パーティクルボード、MDFの順序であった。2、MDFの2.8mm厚のものは17%の低減率であったが、アクリル系塗料で塗装することによって89%まで上昇させ得た。3、各材料のラドン拡散係数は7-30×10^<-5>cm2/sの値であった。4、ラドン散逸が特に高い無機材料である石膏からのラドン散逸を活性炭で低減させえることを明らかとした。ラドン散逸低減率は、ヤシ殻活性炭を重量比で15%混合した場合90%まで低減させえることが明らかとなった。またトドマツ炭化繊維の場合も70%低減させ得た。 この研究によって、ラドン低減機能を強化した無機有機複合材を開発することが可能となった。現在、この研究をもとに石膏ボードを試作しラドン散逸阻止機能を計測中である。
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