研究分担者 |
和田野 晃 大阪府立大学, 農学部, 教授 (40081575)
平 知明 大阪府立大学, 農学部, 教授 (40145818)
西浦 芳史 大阪府立大学, 農学部, 助手 (80221472)
滝川 博 大阪府立大学, 農学部, 助手 (30081566)
村瀬 治比古 大阪府立大学, 農学部, 教授 (20137243)
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配分額 *注記 |
21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1995年度: 11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
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研究概要 |
本研究の目的は“Plug-in Method"を基本とする接ぎ木苗生産システムの開発である. 穂木および台本の加工機から搬出される苗を接合し,プラグトレイに入れる操作部を試作し,その性能を求めた結果,手接ぎと比較して作業者1名で39.2%,2名で32.7%の時間で接ぎ木苗生産が可能であることが明らかとなった. その他,接ぎ木用苗の形状や性状について認識するためのアルゴリズムを開発し,苗のハンドリングにおいて重要となるグリッパの設計の基礎となる植物物性データを収集し,ハンドリングの進入経路を決定するためのアルゴリズムを開発した. 育苗装置には底面潅水法と不織布の水の拡散性を利用したシステムの試作を行い,プラグトレイ内の土壌の団粒構造に着目し,土壌の透水性・吸水性・保水性から土の物理性を評価し,土壌の構造は撹拌装置を用いて粒化度を設定し,栽培試験を行い,地上部と地下部の生長度合いを評価した.そして,台本の摘心処理の効果を科学的に評価した. 接ぎ木後の順化環境には,光環境の明暗周期に着目し,活着の程度を引張試験と炭酸ガス吸収量から評価し,その特性と有効性を明らかにした.さらに,接ぎ木の養生環境の最適化をめざし,気孔開度の制御を炭酸ガス濃度を変化させることによる試みを行ったが単純なオン・オフ制御ではその安定性は得られなかった.そして,穂木内水分状態に着目した環境要因を抽出し,気流・加湿方法・光強度などの環境に対する苗の活着に関わる反応を明らかにした.さらに,接合部の道管形成の可視化について染料選択・染色環境設定・三次元構造形成の方法論を示し,その特性と有効性を明らかにした. 接ぎ木の活着生理で,アスコルビン酸の動向を検討し,接ぎ木後1.5倍までその定常状態値は上昇することかわかった.
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