研究課題/領域番号 |
07556101
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
大橋 英雄 岐阜大学, 農学部, 教授 (80021723)
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研究分担者 |
重松 幹二 岐阜大学, 農学部, 助手 (00242743)
河合 真吾 岐阜大学, 農学部, 助教授 (70192549)
棚橋 光彦 岐阜大学, 農学部, 教授 (80093269)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 針葉樹葉 / クチン / クチン構成モノマー / プロピレングライコール処理 / ポリエチレングライコール処理 / 木材の可溶化 / アルカリ加水分解 / w-ヒドロキシ脂肪酸 / 硫酸処理 / 酵素処理 / バイオマス / 針葉樹 / 葉成分 / エストライド / 大量取得 / 高度利用法 / 10,16-ジヒドロキシヘキサデカン酸 / 樹木資源 / 資源利用 / 爆砕処理 |
研究概要 |
樹木個体の約半量を占めるという葉、枝条部分の有効利用に資するため、本課題では、スギやヒノキなどの日本産針葉樹類の葉の主要構成成分、特にクチンに注目し、その利用法確立に向けて実験し、考察した。3年間の本研究期間での次の結果を得た。 (1)全クチンの定量法を考察し、本邦産主要針葉樹類の葉のクチン成分量を求めた。 (2)本邦産主要針葉樹類の葉をアルカリ加水分解に付し、クチン構成モノマーの種類とその組成量を明らかにした。 (3)葉の採取時期、年齢、鮮度、葉と葉軸や小枝の混在など利用上問題となる点について検討し、これらは利用上大きな障害とはならないことを確認した。 (4)クチン自身やそのモノマーを大量に効率よく得るための処理法について検討した。 1)蒸煮・爆砕処理は試料を細断あるいは粉砕することなくクチン構成モノマーを取得するのに有効な方法であることを示した。2)セルラーゼとペクチナーゼによる酵素処理は経済的な点を無視すれば、クチン取得に効果的であることを示した。3)プロピレングライコール処理はリグニン除去に効果的であり、クチンだけでなく、セルロース利用にもつながる方法であることを明らかにした。4)ポリエチレングライコール処理はセルロース、ヘミセルロース、リグニンの大部分を可溶化でき、可溶化物は発泡体製造に、残るクチンは濃縮、取得できること試行した。5)p-クレゾール・硫酸処理の検討も始め、本法がクチンだけでなく、リグニン利用にもつながると考察した。6)上記処理物に硫酸処理やトリフロロ酢酸処理を重ねると共存セルロースを完全に除去できることを発見した。 (5)スギやヒノキのクチン主要構成モノマー、10,16-ジヒドロキシヘキサデカン酸に油固化(ゲル化)能のあることを発見し、ゲル化に関する基礎的知見を集めた。
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