研究課題/領域番号 |
07556130
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物資源科学
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
竹葉 剛 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (10046500)
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研究分担者 |
早川 孝彦 三菱, 植物工学研究所, 主任研究員
山下 博史 京都府立大学, 人間環境学部, 助手 (50264750)
高橋 英一 近畿大学, 農学部, 教授 (40026414)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 窒素肥料 / 富栄養化 / グルタミン合成酵素 / イネ / タバコ / 窒素吸収 / 形質転換 |
研究概要 |
植物が窒素を無機化合物の形態で吸収し、それを有機化合物に同化するのは、植物の機能野中でも光合成と並ぴ、人間生活にとってもおおきな機能である。本研究では、アンモニア同化の主経路を構成するグルタミン合成酵素(GS2)を増強した場合に窒素吸収・利用能がどのように影響を受けるかを調べたものである。イネGS2cDNAをイネに遺伝子導入し、その形質転換植物の種子を通常の土壌によりポット栽培したところ、そのうち1株が著しく窒素吸収が高いことを示す結果を得た。すなわち、分けつ期の頃まではほとんど対照区と差がなく成長したが、その後徐々に形質転換体では緑色が強くなり、分けつ数も20本と、通常の6-7本の約3倍となり、その後正常に出穂した。1穂当たりの籾数も平均して1-2割多くなった。イネでは水田状態で栽培したので、土壌中の窒素はほとんどがアンモニア態であると考えられるので、特にグルタミン合成酵素量の増大が大きく寄与したのであろうと考えられる。グルタミン合成酵素量の増大によるアンモニア吸収のメカニズムは、根におけるアンモニア同化が促進されると、根におけるアンモニア濃度が低下し、その状態が土壌中から根へのアンモニアの吸収を増加させたものと考えられる。今回得られた結果は、当初の目標どおり、パイオテクノロジーの手法で窒素吸収・同化の鍵酵素量を増やすことにより、植物の窒素吸収・利用の能力を高めることができることを示すことができた。
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