研究課題/領域番号 |
07557002
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
柴田 洋三郎 九州大学, 医学部, 教授 (90037482)
|
研究分担者 |
奥富 昭次 日本電子エンジニアリング, 技術総括部, 部長
稲井 哲一朗 九州大学, 医学部, 助手 (00264044)
中村 桂一郎 九州大学, 医学部, 助教授 (20172398)
倉岡 晃夫 九州大学, 医学部, 助手 (30253412)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
1996年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1995年度: 14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
|
キーワード | 原子間力顕微鏡 / 走査プローブ顕微鏡 / コンタクトモード / 生体高分子 / プラスミドDNA / 上皮細胞 / microvilli / microplicae / microvili / ギャップ結合 / 凍結レプリカ / 移行上皮 |
研究概要 |
大気圧仕様の走査プローブ型顕微鏡JSTM-4200A型機を導入し、磁性体表面を標準試料として、大気中、常温における、無蒸着標本の高分解能での観察が可能となった。生物試料観察のためにプローブ顕微鏡の操作性の向上、特にプローブのアプローチの条件設定を適切に行うため、オシロスコープの設定などに改良を加えた。また、制御ソフトウェアの改良が行われた。工学系の均質な材料では原子レベルの分解能の観察も報告されているが、生物材料では現在のところそこまでは至らない。 AFM観察において試料、装置の条件として、できるだけ観察対象物の周囲が平坦であることが望ましく、この条件にあった生物試料作成法を検討し、また、各種生物試料観察のための条件設定を行った。 1.生体高分子の観察として、マイカ劈開面上に展開したプラスミドDNAを観察した。数種の緩衝液を試したが、適切な濃度のプラスミド溶液を作成し、至適時間の静置をすることにより、超純水に浮遊したDNA分子を雲母劈開面上に付着したものが、不純物の混入も少なく、最も解析に適した標本を作製することができると判断された。 2.生物の組織、細胞表面の観察は、試料の軟らかさによる変形を避けるため、化学固定、凍結乾燥などを試みた。比較的平面性の保たれている角膜上皮細胞、赤血球、膀胱上皮細胞、舌上皮細胞について、細胞表面に発現されているmicrovilli、microplicae等を観察した。走査型電子顕微鏡像と比較検討した結果、無蒸着試料の大気中における高倍率の観察の可能性が確認され、各種の機能状態に応じた膜表面構造の変化を追跡する研究が可能になった。 生物試料のAFM観察は高倍率での観察に大きい成果が得られたが、組織、細胞表面は一般に凹凸が大きく、そのままではAFM観察に困難を伴うことが多いため、あらかじめ観察に適した試料部位の特定を可能とする技術の開発が望まれる。
|