研究課題/領域番号 |
07557011
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
前山 一隆 愛媛大学, 医学部, 教授 (00157158)
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研究分担者 |
足立 尚登 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (50253315)
望月 貴年 愛媛大学, 医学部, 助手 (40263933)
後藤 義則 愛媛大学, 医学部, 講師 (10162166)
大和谷 厚 大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
渡辺 建彦 東北大学, 医学部, 教授 (70028356)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1995年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 肥満細胞 / ヒスタミン / 肥満細胞欠損ラット / 胃酸分泌 / 拘束水浸ストレス / マイクロダイアリシス法 / N^τ-メチルヒスタミン / 足蹠浮腫 / N^t-メチルヒスタミン / 炎症 / N^7N-メチルヒスタミン / ヒスタミン・ニューロン |
研究概要 |
本研究は肥満細胞欠損ラット(Ws/Ws)を用いることにより、ヒスタミンの薬理学を前進させることに主眼を置いてきた。即ち、ヒスタミンはその貯蔵部位が主に肥満細胞であることから即時型アレルギーの面が強調されてきたが、本ラットは、ヒスタミン・ニューロン、エンテロクロマフイン様(ECL)細胞、血管内皮細胞等に由来する非肥満細胞性ヒスタミンの存在を明らかにし、その作用と生理的、病態的意義を解明する格好の手段となりうる。本ラットを薬理学研究手段として確立し、アレルギー、胃潰瘍、脳虚血、睡眠障害、摂食障害、痴呆等の病態モデルとなりうるかを検討してきた。以下に新たに明らかとなった結果を挙げる。 1.肥満細胞のラット足蹠浮腫への寄与:ラット足蹠にヒスタミン遊離薬であるcompound48/80または抗原を皮内注射し、in vivoマイクロダイアリシス法を用いて遊離ヒスタミンをモニターすると、野生型+/+ラットでは刺激20分以内にそれぞれ426倍、70倍の遊離が認められ、同時に浮腫を生じた。一方、Ws/Wsラットではヒスタミン遊離は全く認められず、浮腫も生じなかった。浮腫形成における肥満細胞の寄与が明らかになった。(Eur.J.Pharmacol.,1997;331:237-243) 2.ストレス負荷後に生じる血漿ヒスタミン値の上昇:拘束水浸ストレス負荷により胃粘膜障害が生じるが、この時、血漿ヒスタミン値が、拘束負荷15分後に刺激前値の5倍、1.5-6時間後に2倍と二相性に上昇することが判明した。Ws/Wsラットにおいては拘束負荷後、第1相の上昇は認められず、胃全摘により第2相の上昇も消失することから、第1相の上昇は肥満細胞に由来し、第2相は胃粘膜障害により胃腺部ECL細胞からヒスタミンが遊離または漏出した結果生じたものと考えられた。
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