研究課題/領域番号 |
07557016
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
清水 孝雄 東京大学, 医学部, 教授 (80127092)
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研究分担者 |
中村 元直 日本たばこ産業(株), 生命科学研究所, 研究員
粂 和彦 東京大学, 医学部, 助手 (30251218)
和泉 孝志 東京大学, 医学部, 助手 (70232361)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
1996年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1995年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | エンドトキシン / 血小板活性化因子 / PAF / チロシンリン酸化 / MAPキナーゼ |
研究概要 |
主としてグラム陰性菌の感染により、エンドトキシン(内毒素)により循環不全や全身での血液凝固を主症状とする致死的病態が生ずる。この原因としては、細菌膜に存在するリポ多糖類(LPS)が何らかの機序で、サイトカインやTNFを放出するためと考えられているが、詳細は全く不明である。一方、PAF拮抗物質の投与によりエンドトキシンショックが予防できるとの動物を用いた報告もあり、種々のサイトカインや化学伝達物質の役割が注目されている。今回、この発生機序の解明に向けて、以下の成果を得た。 (1)発生工学によるPAFとエンドトキシンショックの関連の解析 PAF受容体を高発現したマウスを作製した。このマウスは少量のエンドトキシン注入で死亡するなど、モデル動物として適当と考えられた。また、この死亡はPAF拮抗薬で大幅に緩和することが出来た。 同時にPAF受容体を欠損したマウスも作製された。このマウスはLPS投与により野生型と変わらない致死性を示した。このことから、PAFはエンドトキシンショックの増悪因子であるが、PAFが存在しない場合でも他の物質が致死を引き起こすことができることがわかった。 (2)エンドトキシンによるマクロファージの応答の研究 マウスのマクロファージを用いてエンドトキシンの作用機序を解析した。この結果、エンドトキシンはTNFを産生するが、この過程にはPAFが関与していないこと、また、チロシンリン酸化を介して、MAPキナーゼへシグナルを送ることを明らかにした。
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