研究課題/領域番号 |
07557017
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病体医化学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
湯浅 保仁 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (80111558)
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研究分担者 |
末広 健 日本バイオラッドラボラトリーズ, 企画部, 室長
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
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キーワード | キャピラリー電気泳動 / 遺伝子診断 / PCR / 突然変異 / マイクロサテライト / 大腸癌 / SSCP |
研究概要 |
遺伝子診断技術の自動化を目指して、キャピラリー電気泳動(CE)の新しい利用法を検討した。まず、充填するポリマーの種類と濃度・泳動条件などを決定した。さらに、PCR-RFLPやマイクロサテライトの解析にCEを使用し、ともに良い結果を得た。 SSCP法は、遺伝子の点突然変異をスクリーニングする際に広く利用されている。我々は、癌抑制遺伝子p53のエクソン5付近の変異をCEで検討した。ミニスラブゲル電気泳動を用いてSSCPを検出し、コドン175に変異を確認したDNAを用いた。増幅DNAを熱変性した後、至適条件でCEを用いて解析したところ、SSCPが検出された。解析に要する時間も30分程度と短時間であった。更に、CEを用いた場合は、その分取機能により変異DNAを泳動後に回収し、サイクルシークエンス法にて塩基配列を決定することもできた。 最近、遺伝性非腺腫症性大腸癌(HNPCC)において、TGF-βRII遺伝子のアデニン10個の繰り返し配列である(A)10領域のアデニンの数が高率で変化し、癌化の指標となると報告された。このDNA領域をdATP過剰な条件で非対象PCRを行い1本鎖DNAとして増幅し、CEにて分析した。大腸癌の癌部と同一患者の正常部では、Aの数が1塩基異なるアリルが検出された。更に正常アリルに対し10%程度の変異アリルが存在しても検出が可能であった。このように1塩基の違いを30分程度で見分けることができた。 以上のように、CEはDNAを高い分離能で解釈することが可能であるため、従来自動化が困難であったゲル電気泳動に代り自動化が可能であり、容易にルーチン化できると考えられる。
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