研究課題/領域番号 |
07557021
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
病態医化学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
牟田 達史 九州大学, 理学部, 助手 (60222337)
|
研究分担者 |
田中 重則 生化学工業(株), 開発企画部, 診断薬室長
川畑 俊一郎 九州大学, 理学部, 助手 (90183037)
岩永 貞昭 九州大学, 理学部, 名誉教授 (90029942)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | β-グルカン / 異物認識 / 体液凝固 / 無脊椎動物 / カブトガニ / 真菌 / 検出法 / 生体防御 |
研究概要 |
FactorGのC末端部に同定されたβ-グルカン結合部位についてさらに検討を加えたところ、2回の繰り返し構造のうち、それぞれ1つの繰り返し単位もグルカン結合能をもつことが明らかになった。このグルカン結合能をもつ断片を用いてFactorGの活性化の拮抗阻害能をみると、2回の繰り返し構造にのみ、阻害能が見い出された。すなわち、それぞれの繰り返し単位はグルカン結合能をもつものの、両者が直列につなっがって、高い結合能が発揮されているものと推測された。 FactorGは異なる遺伝子に由来する2つのサブユニットから構成されているので、血球中に両者が常に会合した状態で存在するのか、あるいは解離した分子種も存在するのかを明らかにするために、それぞれのサブユニットに特異的な抗体を用いてWestern blottingにより解析した。ヘモリンフプラズマ、血球抽出液、さらに血球より分離した大・小顆粒成分に対してWestern blottingを行った結果、サブユニットα、βはいずれも細胞内大顆粒に局在することが明らかになった。また、大顆粒成分中には抗サブユニットβ抗体と反応するサブユニットβとは異なる27kDaのタンパク質の存在が見い出され、このタンパク質を精製し、cDNA cloningを行い、構造決定したところ、proline cis-trans usomerase (PPIase)活性をもつサイクロフィリンB homologueであることが明らかになった。一方、血球抽出液をDextran Sulphate-Sepharose CL-6Bによって粗分画した画分を用いて同様の解析を行ったところ、FactorGが含まれる0.25M NaCl溶出画分には、サブユニットα、β両者の存在が確認された。また、サブユニットαは、素通り画分にも検出された。この画分にはサブユニットβは検出されず、従ってサブユニットαが単独あるいは他のタンパク質と会合した状態で存在する可能性が示唆された。
|