研究課題/領域番号 |
07557022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
芦原 司 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30079719)
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研究分担者 |
村田 晋一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20229991)
小西 英一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50186714)
浦田 洋二 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (30143944)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 顕微鏡画像解析 / 蛍光画像解析 / クロマチン・パタン / DNA / CCD / 多変量解析 / 人工知能技術 / 電子画像 / 顕微蛍光画像解析法 / 核DNA蛍光画像 / 癌細胞判定法 / FFT解析 / 多変量解析法 / 人工頭脳 / 確率的決定木 / 細胞周期 |
研究概要 |
病理学的顕微鏡診断は、病気の診断確定、とくに腫瘍では最終診断の重責を持つが、主観的・定性的な診断手法であるため、病理専門医の能力と経験に依存する部分が少なくないという問題を抱えている。本研究は、これに定量的客観化を導入するための顕微鏡形態計測法を開発研究した。普遍的に用いられるパラフィン切片標本を対象にした画像解析法のアプローチで、標本作製法〜電子画像技術までの各段階を検討した。標本作製・染色法に関しては、細胞動態に関わる核DNAの蛍光染色像が、形態構成要素を機能解釈しやすく、HE染色では得られない意義を確認した。蛍光は、画像検出の特異性、高感度性、定量性を満たせる特長を持つが、それを達成するための染色・光学条件の標準化法を研究した。生物活性の特異性の高い免疫蛍光試薬も同様に用い、細胞骨格の特性抽出を試み、細胞周期特性を研究した。核DNA蛍光に基づくクロマチン・パタンの画像処理法も標準化法を研究した。その画像解析法では、形態計測パラメーターの多変量解析法(従来の古典的方法)への応用は、癌のような細胞周期内で細胞成長する増殖細胞では正規分布を示さない変数が多いため、不適切と判明した。これは、顕微鏡画像解析が国際的にも発展しなかった主要因と考えている。検討・試行を重ねた結果、吉田幸司氏(ニコン)が開発した確率的決定木の方法(Quinlan, 1987、の方法の改変)をもとに、同氏と画像解析判定法に組み直すための共同開発を行った。この方法により、各変量の分布の種類に制約されない普遍的画像解析法・機能解釈法の基礎を作れ、従来より判定性能を向上させた。一方、生細胞に関する蛍光画像解析装置を試作し、冷却型高感度CCDで培養細胞を2日間にわたって間欠的に追跡・撮像できるシステムを作った。目下、DNA合成部位を経時解析している。電子画像の質も検討し、500〜2000本ラインの各レベルで信号特性解析、解像度・分解能を検討した。
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