研究課題/領域番号 |
07557052
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
友池 仁暢 山形大学, 医学部, 教授 (90112333)
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研究分担者 |
中村 秀範 山形大学, 医学部, 講師 (30240675)
大和田 一雄 山形大学, 医学部, 助教授 (60101010)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 危険因子 / 心筋梗塞 / 高コレステロール血症 / 高トリグリセライド血症 / リボ蛋白質 / 高トリブリセライド血症 / 家系解析 / 冠動脈硬化 / 高トリグリセリド血症 |
研究概要 |
遺伝性の高脂血症家兎の開発を試みた。家族性高コレステロール血症と共通の遺伝的欠失を持つWHHL(Watannabe heritable hyperlipidemia)をモデルの母体として、高トリグリセライド(TG)血症を示す家兎を分離した。TGの高い群について選抜育種を4世代にわたって繰り返し、メンデルの法則に従って垂直に発現する新しい変異種を純系化することに成功した。遺伝形式は常染色体劣性遺伝であった。TGが高い変異種は従来のWHHLと同様の育種が可能であり、冠動脈と大動脈に高度の動脈硬化病変を若年より発症した。TGが高い群と従来型のWHHL家兎についてリポ蛋白組成をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)法を用いて検討した。高TG群ではVLDL(very low density lipoprotein)分画がTGレベルに比例して高値を示した。従来型のWHHLはLDL(low density lipoprotein)が高値であり、VLDL分画とコレステロールの間に相関を認めなかった。高TG家兎の成因として肝臓におけるVLDL代謝異常が考えられた。 冠動脈閉塞時の重症度を規定する要因として高脂血症の役割を疾患モデル(WHHL家兎)について検討した。冠動脈を結紮後4週間の死亡率を日本白色家兎と対比したところWHHL群で有意に高かった。4週間生存した家兎について、潅流域で基準化した梗塞サイズは日本白色家兎に比べWHHLで有意に大であり、その病因として冠動脈造影から副血行路の未発達が示唆された。これらの成績から、高脂血症と心筋虚血の病態生理との関連について詳細な解析が待たれる。 新たに開発できた遺伝性高TG血症モデルは脂質代謝異常の遺伝レベルでの解明と動脈硬化の発生・進展機構の研究に有用と期待される。
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