研究課題/領域番号 |
07557054
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山崎 力 東大, 講師 (60251245)
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研究分担者 |
竹脇 俊一 (株)ヤトロン, 中央研究所, 主任研究員
塩島 一朗 東京大学, 医学部(病), 医員
小室 一成 東京大学, 医学部(病), 助手 (30260483)
矢崎 義雄 東京大学, 医学部(病), 教授 (20101090)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
1997年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1995年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | CSX / ホメオボックス / プロモーター / ANP / Engrailed / Csx / 心筋細胞 / Msx2 / ヒト染色体 |
研究概要 |
心筋特異的ホメオボックス遺伝子Csxは、胎児期早期から心筋に発現し、また、そのノックアウトマウスで心臓の形成に異常が見られることから、心臓の発生・分化において極めて重要な転写因子であると考えられる。その転写機構を明らかにすることが心筋発生の解明につながり、心筋再生による新しい心筋梗塞の治療法に結び付くと考えられる。しかしながらCSX蛋白の機能に関しては、そのターゲット遺伝子も含めてほとんど知られていない。そこでCSX蛋白の転写因子としての機能の解析を試みた。ヒトCSXcDNAおよびそのdeletion mutantを発現vectorに組み込み、種々の心筋特異的遺伝子のプロモーター領域を含むreporter geneとともにCOS cellに導入し、CSXのtrans-activation活性を解析した。また、ショウジョウバエにおいて強力なtrans-repression活性をもつEngrailedとCSXのキメラ蛋白を作成し、CSXに対するdominant-negative効果を持つか否かについて検討した。その結果、心筋特異的遺伝子のうち、心房性Na利尿ペプチド(ANP)遺伝子がCSXによってその転写活性が亢進することが判明した。CSXのdeletion mutantの解析から、CSXホメオドメインの5'側にtrans-activation domainが、3'側にinhibitory domainが存在することが明らかになった。CSXのtrans-activation domainをEngrailedのpressor domainに置換したキメラ蛋白は、CSXのdominant-negative mutantとして機能することも明らかにされた。以上より、ANP遺伝子がCSXのターゲット遺伝子の1つである可能性が示唆され、また、CSX蛋白の機能ドメインも明らかになった。一方、Engrailed-CSXキメラ蛋白は、適切なプロモーターを用いてin vivoでoverexpressionすることによってconditional knockoutが可能になると考えられ、CSXの機能解析を行ううえで有用な手段の1つとなることが期待された。
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