研究課題/領域番号 |
07557057
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
循環器内科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
堀 正二 大阪大学, 医学部, 教授 (20124779)
|
研究分担者 |
藤原 敬己 国立循環器病センター研究所, 所長 (10190092)
是恒 之宏 大阪大学, 医学部, 助手 (50243217)
栗原 敏修 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
米田 悦啓 大阪大学, 医学部, 教授 (80191667)
多田 道彦 大阪大学, 医学部, 教授 (90093434)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1995年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
|
キーワード | 細胞内情報伝達 / 核局在化シグナル / 心筋細胞 / 細胞生物学 / 心筋 / 細胞機能 |
研究概要 |
本研究の目標は、in vitro細胞内情報伝達系の開発をすすめ、CCDカメラを用いたリアルタイム評価法を確立することであり、その実現にあたり最も重要な課題はin vitroでの細胞内情報伝達系再現の可能性を評価することであった。平成7年度で、われわれは心筋細胞で細胞成分再構成法を用いて核内情報伝達系の開発に成功した。すなわち、この系では核蛋白質は30分以内に核内に伝達されることが示され、非核蛋白質は核内には伝達されなかったことから、われわれのin vitroの系は、in vivoと同様に選択性を失わず細胞内情報伝達機構を十分に再現できることが明らかになった。平成8年度には、さらに疾患との関連をみるために、心肥大のモデル動物である高血圧自然発症ラット(SHR)の心筋ホモジネートで細胞成分再構成法を行ない、対照の正常ラットに比し、核への情報伝達効率が低下していることを確認した。この結果から、間接的ではあるが、細胞内情報伝達系の効率が病態により変わりうることが明らかになった。また、核局在化シグナルにより特異的に活性化される細胞内因子の存在を明らかにし、複数の分子の同定にも成功した(FEBS Letter)。現在、この細胞内因子の完全精製と、他の核内情報伝達にかかわる既知の分子との関連について調査を進めている。今後の展望としては、研究上の課題であったin vitro細胞内情報伝達系の開発に成功したことから、CCDカメラを用いたリアルタイム評価実現のため、この系にさらに精度面で改良を加えることにより、心筋細胞の種々の状態(病的状態)における核への情報伝達効率の変化をより詳細に解析し、効率を制御する因子を同定することを次の目標とし、核への情報伝達系と細胞機能調節系や細胞応答系(心筋細胞においては収縮という力学的応答)との関連を明らかにしてゆきたい。
|