研究課題/領域番号 |
07557065
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井戸 達雄 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (80134063)
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研究分担者 |
籏野 健太郎 (旗野 健太郎) 国立療養所中部病院, 長寿医療研究センター, 主任研究員 (50228475)
船木 善仁 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助手 (50261491)
岩田 錬 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助教授 (60143038)
今堀 良夫 京都府立医科大学, 附属病院・脳神経外科, 助手 (80191899)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
1996年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1995年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 脳機能診断 / PET診断法 / ^<11>Cジアシルグリセロール / ^<18>Fジアシルグリセロール / セカンドメッセンジャー / ポジトロン放射薬剤 / フォスファチジルイノシトール / フォスファチジルエタノールアミン / ^<18>Fジアルシルグリセロール |
研究概要 |
本試験研究は平成7年、8年の2年間の研究により、セカンドメッセンジャー画像化を軸とした新しい脳機能解析法として、神経情報伝達機能をPETで画像診断する方法を確立する事を目的とした。 1.正常ボランティアでの^<11>C-DAGによるPET測定では、サイレントエリアとされている前頭連合野特にWalker46野の活性度に応じた画像が得られることが明らかとなった。この事に基づき、言語中枢が血管障害で損傷を受けたリハビリ中の症例において^<11>C-DAG反復賦活検査を施行したところBroca,Wernickeなどの言語中枢のみならず、同側の前頭前野での同期性活性化が認められ、連合機能形成に左右脳のスイッチ機構が関与する可能性を示した。さらに神経結合の機能的変化に対応する画像診断が、視床痛患者の大脳皮質および脳血管障害後や脳腫瘍に伴う切除後の脳において有効であることが示された。 2.^<18>F-1-フルオロオクチル-2-パルミトイルグリセロールは、神経伝達系において遅発応答と相関しているフォスファチジルエタノールアミン代謝系へもっぱら取り込まれ、記憶や細胞増殖に関連した画像診断薬として有望である臨床利用を目的として脳へより移行性を高めた陰性荷電リポソーム製剤を開発した。この製剤の代謝動態は脳を初めとして各臓器においてフォスファチジルエタノールアミンが主代謝物であった。さらにこの製剤の安全性試験・品質基準試験の結果は臨床応用に十分耐えるものであった。また本薬剤は、脳損傷の回復及び脳腫瘍を初めとする悪性腫瘍の診断に応用可能性が示された。 3.生体内脱フッ素化反応に耐性をもつDAGアナログとして、1-O-alkyl-2-Oacyl体2種、1-O-acyl-2-O-alkyl体2種を実用的な収率で合成出来た。この薬剤については今後臨床応用可能性を検討する。
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