研究課題/領域番号 |
07557070
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
清野 進 千葉大学, 医学部, 教授 (80236067)
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研究分担者 |
遠藤 和樹 ヤマサ醤油(株), 研究開発本部, 研究員
稲垣 暢也 千葉大学, 医学部, 助教授 (30241954)
畔蒜 藤一 ヤマサ醤油(株), 研究開発本部, 主任
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
1996年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1995年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | ATP / インスリン / カルシウム / ATP受容体 / 開口放出 |
研究概要 |
代表的なホルモン分泌細胞である膵β細胞をモデルシステムとして、単一細胞からのホルモン分泌を測定、検出可能な系を開発した。測定法は培養系でインスリンとともに分泌されるATPをATPに特異的に反応する細胞(CPAE細胞)をATPセンサーとして高感度で検出するという原理を利用した。種々のインスリン分泌刺激剤を用いて単一細胞からの分泌動態を観察したところ、同一の刺激剤では膵β細胞の同一部位からの分泌が観察されたが、異なる刺激剤ではβ細胞の違った部位から分泌が生ずることが示唆された。空間的にも分泌をモニターすることが可能であることを示した。次に、ATPセンサーとなるATP受容体を同定するために、膵β細胞で発現する新たなATP受容体クローニングを試み、イオンチャネル型ATP受容体の新たなサブタイプであるP2X-4受容体を同定した。P2X-4は388個のアミノ酸から構成され、既報のP2X-1、P2X-2、P2X-3とはそれぞれ50%、49%と47%のアミノ酸の同一性が認められた。組織発現を検討したところ、このATP受容体は膵β細胞や内分泌細胞を含む種々の組織で広範囲に発現することが確認された。また、アフリカツメガエル卵母細胞の系でP2X-4を発現させ機能解析を行ったところ、ATP濃度依存性にC1^-電流が増強され、EC50値は63μMであった。ところが、ATPより惹起されたC1^-電流はATP受容体抑制剤であるスラミンややリアクティブブルーの処置では部分的にしか阻害されず、これまで報告されているATP受容体とは薬理学的特性が全く異なることが示された。
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