研究課題/領域番号 |
07557079
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
池田 康夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00110883)
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研究分担者 |
小田 淳 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50255436)
村田 満 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50174305)
半田 誠 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40129614)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1995年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | 血小板粘着 / 血液の速度 / 接着分子 / 血小板膜蛋白 / ヘマトクリット / 抗血小板薬 / ずり速度 / 血栓 |
研究概要 |
我々は独自に開発した水晶振動子微量質量センサー(QCM)を組み込んだ流動状態下での簡便かつ定量性のある血小板粘着連続測定装置を用いて生体内での血栓形成機序について種々の検討を加えてきた。この装置は今まで切り離すことが困難であった血小板の粘着(血小板と基質の粘着)とそれに続く血小板同士の凝集反応(血小板と血小板の接着)のうち、初期反応である固相化蛋白への血小板の粘着のみを定量できることが明かとなった。生理的に重要なコラーゲン(CL)ならびにフォン・ビルブランド因子(vWf)への血小板粘着は血流速度依存性(310/秒〜2、400/秒)でかつヘマトクリット依存性(20-45%)あった。循環赤血球量の変化は、血液の流動状態、血中のADP濃度、および壁付近の見かけの血小板数などの因子を介して、流動状態下における血小板粘着量に影響することが明らかとなった。CLへの血小板粘着は、二つのシステム(GPIb/IX-vWf;GPIa/IIa-CL)が互いに独立して存在していることが明らかとなった。すでに臨床的に汎用されている抗血小板剤であるアスピリンやシロスタゾールは両者への血小板粘着に引き続き起こる凝集を阻害するものの、血小板粘着自体はむしろ増加させることが明らかとなった。一方、PGE_1はvWfへの粘着を強力に阻害した。本装置は今まで不明であった血小板の初期の接着反応のみを簡便にかつ定量的に連続測定でき、新しい抗血小板剤の開発等今後の臨床応用に有用であることが示唆された。
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