研究課題/領域番号 |
07557083
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
小澤 和惠 滋賀医科大学, 医学部, 副学長 (00026858)
|
研究分担者 |
青木 吉平 伊原電子工業(株), 開発室, 開発室長
宇野 静夫 (株)三和化学研究所, 製薬研究所, 試薬グループ長
寺田 泰二 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (60243010)
田畑 良宏 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (20155229)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1995年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
|
キーワード | アセト酢酸 / β‐ヒドロキシ酪酸 / 動脈血中ケトン体比(AKBR) / NADHオキシダーゼ / 毛細管血中ケトン体比 |
研究概要 |
急変する病態に対応して,AKBR(動脈血中ケトン体比)情報を適時に供給できるようにするため、NADHオキシダーゼを用いる高感度で迅速に血中ケトン体を分別定量できる新規な方法を確立した。すなわち、β‐ヒドロキシ酪酸脱水素酵素(β‐HBDH)反応でβ‐ヒドロキシ酪酸(β‐HBA)濃度に比例して増加するNADHにNADHオキシダーゼを作用させて過酸化水素を生成させ、同時にPeroxidase共存下で、3‐metyl‐2‐benzothiazolinone‐hydrazone‐6‐sulfateとN‐Ethyl‐N‐sulfopropyl‐3,5‐dimethylaniline,sodium saltを酸化縮合発色させ、その発色増加量よりβ‐HBAを求め、またアセト酢酸はβ‐HBDH酵素反応でβ‐HBAに変換し、血中の既存のβ‐HBAとの総和として測定した後、既存のβ‐HBA分を差し引いて求める方法を確立した。そしてこの方法の自動分析装置へ適用と接続したパソコンによる各ケトン体濃度とAKBR値を求めるデータ処理システムを完成させた。この方法は従来法がケトン体量をNADH自体の波長340nmでの吸光度変化から求めているのに対し、NADHオキシダーゼを利用してNADHの変化を波長570nmに極大吸収をもつ高感度な発色生成物(分子吸光係数:約50,000…NADHの約8倍以上)に導いて増幅し、その変化に替えて求める革新的なものである本測定システムよれば、(1)従来法で必要であった除蛋白操作を省略でき、血漿、血清検体を直接の試料とすることができた。(2)検体量を約1/30(30μl)に削減できた。(3)低濃度域のケトン体(総ケトン体としては0〜400μmol/l)を反応時間約12分で、正確に検出し、動脈血中ケトン体比(AKBR)を迅速に求めることができた。さらに本測定システムを用い、動脈血に近い毛細管血でのケトン体比と(AKBR)との相関関係を調べ、両者には強い相関があり、毛細管血でのケトン体比がAKBRの代用に十分なり得る知見を得た。
|