配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
|
研究概要 |
Streptococcus mutansの主要な病原因子は,スクロースから付着性のグルカンを合成し,菌体の歯面付着に深く関わる酵素:グルコシルトランスフェラーゼ(GTase)である.本研究では,分子生物学的手法を駆使してGTaseの解析を行っている. 本年度においては血清型cだけでなく血清がe型やf型のS.mutans臨床分離株5株より,3種類の各gtf遺伝子のシークエンスを行った.その結果以下の結果が得られた. 1.S.mutansのgtf遺伝子は各血清型での変化は少なく,多少の塩基の置換が見られるもののほとんど一致していた. 2.例外的に血清型eのS.mutansMT4245株のgtfC遺伝子において65アミノ酸残基分の欠落が見られた.しかしこの株の一般的性質は変化していなかったし,付着能も正常であった. 3.これまで報告されているS.mutansGS-5株のgtf遺伝子の配列と比較すると,gtfB,C,Dすべてのgtf遺伝子においてGS-5株の配列にはフレームシフト変異が見られることが明らかとなった. 4.これまであまり議論されていなかったgtfC遺伝子のC末端側の構造は,gtfBやDと同様65アミノ酸残基を基本構造し,これが5回繰り返す構造をとっていることが明らかになった.
|