研究課題/領域番号 |
07557146
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
小田切 優樹 熊本大学, 薬学部, 教授 (80120145)
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研究分担者 |
中上 博秋 第一製薬(株), 製剤センター, 主任研究員
今井 輝子 熊本大学, 薬学部, 教務員 (70176478)
末永 綾香 熊本大学, 薬学部, 助手 (20040313)
今村 順茂 熊本大学, 薬学部, 助教授 (30040314)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1997年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 製剤素材 / 速効性用担体 / 溶解性 / 吸収性 / 薬物 / 蛋白質 / 多糖類 / 卵白アルブミン / カゼイン / 毒性 / 溶出特性 / ケラチン / 生物学的性質 / 動態学的特性 |
研究概要 |
本研究では、医薬品及び食品の添加物として広く利用されているケラチン、カゼイン、卵白アルブミン等の蛋白質ならびにキトサン、アルギン酸等の多糖類を加水分解して得られる低分子量の蛋白質や多糖類、いわゆる水溶性天然高分子を用いて、難水溶性医薬品の水に対する溶解性を吸収性の改善について検討を行ない、以下の知見が得られた。 1)ゼラチン、ケラチン、カゼイン、卵白アルブミンなどの蛋白質ならびにキトサン、アルギン酸などの多糖類を加水分解により得られる低分子量の蛋白質や多糖類の毒性は極めて低いことが明らかとなった。 2)薬物は蛋白質や多糖類と水溶液中、固体状態において相互作用せず、ぬれを改善して溶解性を改善することが明らかとなった。 3)蛋白質及び多糖類の各種分解物との固体分散体を調製し、イヌに経口投与したところ、いずれの固体分散体も溶解性向上を反映して、吸収性、特に吸収速度向上が認められた。 4)卵白アルブミンとの複合体化により、ビタミンEの熱安定性の向上が観察された。 以上のように、蛋白質や多糖類は、薬物の溶解性、吸収性、さらには熱安定性を向上させることが明らかとなり、これら天然高分子の速効性用素材としての有用性が評価された。
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