研究課題/領域番号 |
07557154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今井 康之 東京大学, 薬学部, 助手 (80160034)
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研究分担者 |
山岡 隆 住友製薬, 総合研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1996年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1995年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 細胞移植 / 細胞交通 / MMGL / レクチン / 実験的肺転移 / 養子免疫療法 |
研究概要 |
細胞移植は、臓器移植と共に医学的な検討が進められるべき分野の一つであるが、移植した細胞をいかに標的部位へターゲテイングするかという課題がある。糖鎖を認識するタンパク質(レクチン)による糖鎖リガンドの特異的認識が生理的な細胞のタ-ゲツテイングに重要であることがわかってきた。本研究では、抗腫瘍性マクロファージに発現が認められる細胞膜貫通型のカルシウム型レクチンMMGLを糖鎖認識デバイスとして活用し、細胞を腫瘍局所に人為的にタ-ゲツテイングする方法および結果の解析法の開発を目指した。 1.糖鎖認識デバイスを組み込んだ免疫担当細胞のクローンを作製した。発現ベクターpCEP-4に組み込んだMMGLのcDNAをIL-2依存性T細胞株CTLL-2に導入し、恒常的なトランスフェクタントCTL-MLを取得した。抗体を用いてMMGLの発現を証明した。 2.マウス卵巣癌細胞OV2944-HM-1の肺転移結節を作らせておいたマウスに、Dilで蛍光標識したCTL-MLを尾静脈より移入し、肺の連続凍結切片を用いて蛍光顕微鏡下腫瘍組織への細胞移行性を観察した。対照(空ベクターを導入したCTL-CEP)と比べ、CTL-MLの転移結節への移行性が高いことが明かとなった。 3.データーの定量的解析のため、画像解析装置あるいは共焦点顕微鏡を用いて、細胞の位置の同定および面積測定を試みた。特に共焦点顕微鏡が有効であった。 4.MMGLの細胞質内ドメインの配列で分子の取り込みに関わるモチーフを改変し、Down Regulationを防止して効率良く糖鎖認識デバイスを細胞表面に配置することを試みた。YENL配列をAENLに改変したMMGLを発現した恒常的なトランスフェクタントCTL-YMを作製した。MMGLの細胞表面での発現を証明した。CTL-MLとCTL-YMの腫瘍部位への移行性を比較したが、現在のところ顕著な違いを認めていない。
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