研究概要 |
1.着色半透明ステレオ像として再構成すべき断面試料として,10.5日マウス胚の光学顕微鏡連続切片染色標本(約630枚)を作製した. 2.ワークステーションに接続したビデオカメラで捉えた拡大断面像から,解剖学的諸構造の輪郭線を抽出するプログラムを開発した. (1)ワークステーションのディスプレイに表示された拡大断面像上で,指定した任意の輪郭線を抽出できる方法を採用した. (2)2枚の連続した断面間でのズレや捻れに関しては,ディスプレイ画面上に2枚を重ねて表示させ,画面上での移動や回転により修正可能な手順を採用した. 従来,最も手間のかかる入力と修正の段階が非常に能率的に進むことになった.同時に,再構成像の精密化に大きく寄与することになった. 3.抽出された多重の輪郭線のデータから,それぞれの輪郭面を再構成するプログラムが開発された. 4.再構成された多重の輪郭面を,着色半透明像としてディスプレイ上に表示した.僅かに角度を違えた2点から見た像を,ディスプレイ画面上に並べ,あるいは写真撮影して立体視することにより,多重の面をもつ立体的構造の把握・理解に効果的であることが証明された. 5.従来の,パーソナルコンピュータとディジタイザで入力したデータも,変換して利用可能とした. 6.再構成回転表示像ビデオを作製した.これは立体視とは別の判り易さを備えた表示法として有効であった.
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