研究課題/領域番号 |
07557200
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
病体医化学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
吉川 潮 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (40150354)
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研究分担者 |
小西 博昭 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (40252811)
黒田 俊一 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助教授 (60263406)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 機能ドメイン / 蛋白質リン酸化酵素 / RACプロテインキナーゼ / PHドメイン / プロテインキナーゼC / ストレス / ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ / 活性制御 / プロテインキナーゼ / 融合蛋白質 / 分子ファミリー / 蛋白質相互作用 / 免疫沈降法 |
研究概要 |
RACプロテインキナーゼ(RAC-PK)はそのPHドメインを介してプロテインキナーゼC(PKC)と結合することが明らかにされている。本研究はRAC-RKとPKCという蛋白質リン酸化酵素間の相互作用の検討により、セリン/トレオニン蛋白質リン酸化酵素を介する伝達機構の制御モデルを開発検討することを目的とした。両酵素の結合の検討に先立ち、RAC-PKのスクリーニングを実施し、従来報告されているクローンα,βに加えて新規クローンγを得た。これら3種類のRAC-PKは、試験管内ではいづれもPKC分子種と結合することが示された。また、PKC分子内のPHドメインとの結合部位について、各種の欠失ミュータントを用いて検討を行った結果、PKC分子内に限定された領域としてPHドメイン結合ドメインは同定されず、PKC分子の全体構造がこの結合に重要であることが示唆された。これらの結果に基づき、細胞内のRAC-PKの活性の解析を実施した結果、熱ショックや高浸透圧といった細胞ストレスにより細胞内のRAC-PKの活性が上昇することを見い出した。RAC-PKはホスファチジルイノシトール3-キナーゼの下流の標的として各種の細胞増殖因子により活性化されることが報告されているが、ストレス応答としてのRAC-PKの活性上昇はホスファチジルイノシトール3-キナーゼを介しておらず、細胞増殖因子による活性化とは異なる伝達経路を介していると考えられる。また、RAC-PKの活性化の際にPKCファミリーの特定の分子種との結合が促進されることから、両者の間のリン酸化カスケードあるいはクロストークの存在が想定される。以上のように、RAC-PKとPKCについてその機能ドメインに基づく活性制御機構の検討を行う実験系の開発とその実施を行い、RAC-PKの活性化とPKCとの相互作用について基本的な解析を終了した。
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