研究課題/領域番号 |
07557210
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
南 陸彦 (南 睦彦) 横浜市立大学, 医学部, 教授 (60092342)
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研究分担者 |
松崎 道男 横浜市立大学, 医学部, 講師 (60239001)
天野 皓昭 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (70128586)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1996年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 熱帯熱マラリア / 輸血 / 接着分子 / 放射線照射 / 白血球フィルター / マラリア / 放射線 / 赤血球 |
研究概要 |
1)放射線照射による熱帯熱マラリア原虫の不活化:種々の培養熱帯熱マラリア原虫を用いて、放射線照射による不活化に必要な照射量を測定した。いずれも40-50GyのCo60の照射量で、マラリア原虫の感染性は完全に阻止される。しかし、この照射量では、正常赤血球、血小板の機能には大きな影響を与えないことが示された。すなわち、実際の輸血に際して使用される照射量、すなわち、熱帯熱マラリア原虫を不活化するが、輸血の目的にそった各血液細胞の機能を阻害しない照射放射線量は40Gy-50Gyが適当と結論できる。 2)熱帯熱マラリア原虫感染赤血球の血管内皮細胞への接着性とその阻止:上記の解析、開発のために、その内面を血管内皮細胞で被った毛細管を利用した、流れのある血管モデルを開発した。その血流モデルの有用性を確かめるため、その血流モデルを用いて、血液中の各白血球の血管内皮細胞への接着について解析した。さらに、この血流モデルを用いて、毛細管内面をヒト血管内皮細胞あるいはE-セレクチン、P-セレクチン蛋白あるいはICAM-1分子導入細胞で被覆し、熱帯熱マラリア原虫感染赤血球の接着の動態、またその際の接着分子の役割を解析した。特に流速を変化させ、それに応じて接着の状態がどのように変化するか、またどのような接着分子が関与するかを検討した。ItG-C32株感染赤血球は、1.5dyne/cm2の流速において、P-セレクチン、E-セレクチン蛋白をコートした毛細管に対して接着することが観察された。接着の動態はRollingであり、Rollingの速度は、流速が早くなるにつれ増加した。さらに、ICAM-1分子に対しても強く接着することが示された。このような接着分子を固着させた白血球フィルターを使用することにより、血管への接着性のあるマラリア原虫感染赤血球を取り除くことが可能であることが示唆された。
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