研究概要 |
慢性関節リチウム(RA)の発症に関わる疾患感受性遺伝子をヒトの全染色体の中から同定する目的で,染色体に10cm幅(平均)で分布するマイクロサテライトマーカーのなかで255部位を選定し,これに対する両端のプライマー配列を合成し,PCR法にて増幅し,各々のマーカーの個々人における鎖長の遠いから遺伝子を塩基数で決定した。 RA患者と同朋内のもう一人のRA患者(ib-pairを呼ぶ)の少くとも2名以上を有する30家系を検索した。RA同朋の他健常同朋から採血し4Mグタニシン塩酸下でケツミックDNAを抽出した。これを上述のPCR法で増幅して親からの同一遺伝子の遺伝の成立(同相遺伝子identical by decent(ibd)の数を各々のマーカー部位で集計した。 昨年より開始した本研究においてABI PRISM DNA シークエンサー310及び377の2台を稼働させて,PCR法で螢光バンドの表出,これをGene scumリフトで取り込み,マーカー部位の遺伝子の大きさをGeno Tuperソフトに入れて決定した。現在まで4家系で全255部位についてのマーカーfrequencyが集計されている。3月〜4月で30家系のタイピングを終え,ibdの決定を行う予定である。成果は本年5月の日本リウマチ学会総会で発表される。
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