研究課題/領域番号 |
07557250
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
阿部 力哉 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70004629)
|
研究分担者 |
尾股 定夫 日本大学, 工学部, 教授 (00161547)
畠山 優一 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (20264559)
土屋 敦雄 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (10117674)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
キーワード | 腫瘍組織型毎の硬さ / 間質量の硬さ / 多センサー型乳癌診断装置 / 面型のプローブ |
研究概要 |
基礎実験として行ってきた乳癌の新鮮切除標本の割面の測定では正常部異常部の鑑別のみならず、腫瘍組織型毎の硬さの差異を示した。更に正常組織でも腫瘍の近傍では硬さに変化が表れた。これらの変化には組織に含まれるコラーゲンが大きく影響を与えていると考えられたために、切除標本のレントゲン軟線撮影に画像解析を加え間質量と硬さの評価を行う。また試験研究B課題番号04557053で既に作成された多センサー型乳癌診断装置試作機を用いて現在までに乳癌患者を主に乳房に1.0cm以上の腫瘤を認める21症例に対して測定を行った。このプローブ先端には4個のローラーとともに2種4対のセンサーがとりつけてある。一つは硬さ触覚センサー、もう一つは変位センサーである。この測定で腫瘤の陽性率は変位センサにおいて約70%であったが、特に良性の線維腺腫症例に陽性率が高く、硬さ触覚センサ単独では全体でも陽性率が20%に満たなかった。これらの原因として測定条件の恒常化がまだ不十分であること、当初から三次元座標化にこだわったハードを作成したが実際に描出するプログラムソフトが十分に対応出来なかったこと、測定による装置の疲弊が測定データにバイアスとして加わったことが挙げられる。そのほか測定中センサー接触部の皮膚のひきつれや圧迫感などの不快を約半数の症例が訴えるなどといった問題もあった。現在これらの結果をふまえてセンサーを16対埋め込んだコンプライアンスを持った面型のプローブを企画製作中である。また当面は現行のハードのバイアスを自動修正するようにソフトを改良し、測定を開始した。
|