研究課題/領域番号 |
07557252
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
胸部外科学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
清水 慶彦 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00027111)
|
研究分担者 |
夏目 徹 新技術事業団, 創造科学技術推進事業御子紫細胞プロジェクト, 研究員
中村 達雄 京都大学, 生体医療工学研究センター, 助教授 (70227908)
人見 滋樹 京都大学, 胸部疾患研究所, 教授 (80173186)
筏 義人 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00025909)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1996年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
|
キーワード | 人工気管 / バイオマテリアル / 再生医学 / コラーゲン / 人工臓器 / 胸部外科学 / 組織再生 / 再建外科学 / メッシュ / 代用気管 / スポンジ / 大綱 |
研究概要 |
補助金が交付された期間に行った研究によって得られた新たな知見等の成果を記載すると以下の如くなる。 1 代用気管のコラーゲン部分をアモルファスコーティングから微細繊維状型ゲルの状態にし組織再生を促進させた。この期間は血液を漬浸することにより人工気管として充分な気密性を有していることが判明した。 2 代用気管のデザインとして縦隔気管用のストレート型と分岐部用のY字管型を制作した。 3 犬の気管を上記デザインのコラーゲンポリプロピレンメッシュ複合体による代用気管で置換する動物実験を行った。組織親和性が従来のアモルファスコラーゲンに比べ優れ、吻合部離解を起こしたものはなかった。 4 縦隔気管の置換実験では単純な置換法と、それに加えて大網を被覆した術式を比較検討した。大網被覆により人工気管の中央部にしばしば見られた狭窄は抑制出来ることが判明した。 5 縦隔気管、分岐部の気管置換術例の長期成績を観察し、経時的に屠殺評価を行った。これまで胸部外科手術のうちでも最も難しいとされた分岐部気管再建をおこなった犬も長期観察が1年を越えてまった合併症無く経過している。人工気管は再生上皮でおおわれ走査電子顕微鏡で観察すると気管の線毛も再生していることが確認された。この人工気管のすぐれた安全性と効用を示すものと考えている。 6 臨床用のストレート型及びY字型の代用気管を制作した。 以上の如く当初の実験計画は臨床応用を除き、すべて達成された。今後慎重に適応症例を検討し十分な患者への説明と同意を得た後、実験の臨床で使用してゆきたい。
|