研究分担者 |
中村 二郎 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (50207883)
永田 啓 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (90164433)
西田 保裕 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (60237708)
山出 新一 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (40117916)
稲富 昭太 滋賀医科大学, 医学部, 名誉教授 (90124742)
山田 重喜 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (70220374)
|
研究概要 |
一般の視野測定では外界に置かれた視標を識別する閾値を測定しているが,これを眼底と対応させるために,われわれは以前,測定する眼底部位を直視下に置く眼底視野計を開発した.これにより測定精度が向上したが,固視微動や眼球運動に伴う不正確さは依然として残っていた.本研究において,眼底視野計から得られる眼底の赤外線ビデオ像を画像解析することにより,眼底の移動量をリアルタイムに求め,それに合わせて視標の位置を変化させ,常に網膜の一定部位を刺激する装置を試作した. 本装置は,赤外線ビデオ眼底カメラ,眼底像追尾装置,液晶ディスプレイ視標呈示装置からなり,パーソナルコンピュータにより,Windows NT上でVisual Basic言語で開発した.赤外線で眼底を照射し,得られたビデオ像の動きを検出して視標呈示用のコンピュータに送り,眼底の動きをキャンセルするような位置に視標を移動させて呈示する方式である.サンプリングは20/秒である. 本装置を使い,正常被験者の固視微動の測定を行った.さらに,血管暗点を,追尾を行ったときと行わなかったときで比較し,追尾により高精度で非常に安定した結果が得られた. 本装置により,被検者の赤外線ビデオ眼底像あるいは前もって撮影しておいたカラー眼底像,蛍光眼底像をモニターに呈示し,その上の任意の部位を指示することにより,被検者の眼球運動に関わらず,指示された部位の閾値を測定することが出来るようになった.視標呈示部の解像度増加,ダイナミックレンジの増加を測るべく改良している.さらに,オートフォーカス,オートアラインメントの機能を持った眼底カメラの開発も進めている.
|