研究課題/領域番号 |
07557276
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
岸 正孝 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00085804)
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研究分担者 |
岩田 昌久 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (70232684)
山倉 大紀 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (90210351)
辻 吉純 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (50207370)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | アルミナ皮膜 / Alの選択酸化 / 合金の過熱条件 / 生体親和性 / 修復材料 / A1の選択酸化 / 合金の加熱条件 |
研究概要 |
修復材料に金属を用いる場合には、それらが口腔内に長期に置かれる宿命を持っているために、機械的性質や表面性状と同時に、合金からの金属元素の唾液中への溶出を最小限度に抑える必要がある。本研究の対象であるアルミナ皮膜形成合金は、大気中における加熱処理によって、合金表面にアルミナ皮膜を形成することができる。アルミナが耐食性に富むことは周知のことであるので、アルミナ皮膜の形成状態によっては、合金としての機械的性質を示すが、アルミナの表面性状を示す可能性が高い。そこで、本研究においては、工業用の高Alオーステナイト系ステンレス鋼の合金設計の条件を変更し、歯科領域における修復材料に応用することを試みた。 本試験研究においては、鋼材表面へのアルミナ皮膜形成に伴う生体親和性の把握および歯科用鋳造法によって得られた鋳造材(鋼材)の機械的性質の把握の2点に関する試験を行なった。その結果、歯科領域で通常行なわれている鋳造法によって作製した白金鋳造材においても、900℃、1時間の加熱処理によって、アルミナ皮膜を充分な厚さに形成させることが可能であることが判明した。 また、本材は、無処理では、弱い〜中等度の細胞毒性を示すが、加熱処理により鋼材表面にアルミナ皮膜を形成した場合には、細胞毒性を示さないことが判明した。さらに、加熱処理後の合金鋳造材の強度試験結果から、加熱処理後においても、本材が歯科用合金として必要とされる機械的性質を満足しうることことが判明した。なお、アルミナ皮膜を形成した場合には、合金表面からの金属元素の溶出量は、無処理合金に比較して著しい減少を示すことが判明した。
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